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ダウ17000ドル超えられず、米6月雇用統計で3度目の正直なるか

by • July 3, 2014 • Finance, Latest NewsComments (0)2353

Will Dow Close Above 17000 With The Help Of Jobs Report?

ダウ平均、2日連続で17000ドル突破はなりませんでしたね〜。終値で大台乗せを達成した場合は、かつて日経CNBCでお世話になったこの方が司会を務める番組でコメントさせて頂く予定でしたが、残念です。

なぜダウ平均は17000ドルを超えられないのか。単純な背景として以前、4つの銘柄が押し下げ要因と説明させて頂きました。今回、あえて付け加えたい理由があります。

それは、9月23日に実施したダウ平均の構成銘柄入れ替え。

新たに加わった銘柄といえば上記にあるビザとGS、そしてナイキでした。
年初来リターンをみるとビザは4%下落、GSは6%下落、ナイキは1%下落していたんです。

反対に外れた銘柄はアルコア、バンク・オブ・アメリカ、ヒューレット・パッカード。
1日までの年初来のリターンはというとアルコアの34%の上昇を筆頭にHPが22%上昇、BOAも0.2%上昇でした。銘柄
入れ替えさえなければ、ダウ平均の勢いは変わったものになっていたのかも・・・。3日は、米雇用統計を追い風に3度目の正直となるでしょうか?

せっかくこんな帽子まで作ったのに・・。
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(出所 : Zazzle)

ではその雇用統計の前哨戦、ADP全国雇用者数の結果をみてみましょう。

▽米6月ADP全国雇用者数、2012年11月以来の高水準—派遣が強い

米6月ADP全国雇用者数は前月比28.1万人増となり、市場予想の20.5万人増より強い結果となった。前月の17.9万人増を上回り、2012年11月以来の高水準。2010年2月以来の増加トレンドを維持した。

内訳をみると、企業規模別では中小企業が23.2 万人増と前月の14.4万人を上回った。大企業は前月の3.6万人増から4.9万人増へ伸びを拡大。特に500-999人の従業員をもつ企業が前月の0.3万人減から1.6万人増へ転じた一方、1000人以上は前月の3.8万人増から3.2万人増へ伸びをせばめつつ増加基調を保った。

業種別にみると、サービス業が前月の14.8万人増から23.0万人増へ拡大。特に派遣を含むビジネス・サービスが7.7万人増と、2012年以来で最も強い増加幅を示し全体を押し上げた。財生産業は、前月の3.1万人増から5.1万人増へ伸びを拡大。建設が3.6万人増、製造業も1.2万人増とそれぞれ約1年ぶり高水準となる。なおADP全国雇用者数は民間のみであり、政府を含まない。

結果を受け、バークレイズは米6月雇用統計・NFPの予想を25万人増、失業率を6.2%で据え置いた。JPモルガンもNFPを22万人増、失業率も6.3%で維持するなど、全般的に変更なしが優勢にみえる。一方で、モルガン・スタンレーは「ADP全国雇用者数と雇用統計・NFPのかい離は平均4.3万人」と指摘。従来予想は21.5万人増だったものの、スプレッドを参照した上で24.0万人増に上方修正した。失業率は、6.2%を見込む。なおブルームバーグがまとめた米6月雇用統計・NFPのエコノミスト予想平均は21.5万人増、失業率は6.3%。米5月雇用統計・NFPは21.6万人増、失業率は6.3%だった。

——ちなみにデータ改定前とはいえ2011年12月ADP全国雇用者数が速報値で29.7万人増に達した当時、米12月雇用統計・NFPは20万人を超えた程度でした。今回は名誉挽回となるのでしょうか。

2日のNY市場でもうひとつ重要トピックは、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による国際通貨基金(IMF)での講演でした。

イエレンFRB議長「政策金利を金融安定の手段とすべきではない」

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、国際通貨基金(IMF)主催のイベントに出席し「政策金利を金融市場を安定させる手段とすべきではない」との見解を表明した。同議長は、「マクロプルデンシャル政策こそ、安定を守るための主要な手立て」と発言。金融安定を促進するにあたって「金融政策の役割は限定的」との考えを示した。また、低金利が利回り追求を駆り立てていることを「認識している」とも述べた。以下は、見解に対するエコノミストの評価。

バークレイズのディーン・マキ主席エコノミスト

イエレンFRB議長は金融市場の安定に対する問題解決にあたり、金融政策が頼みの綱となりうる可能性を認識した。一方で、「現状で物価安定と最大限の雇用から外れ金融市場の安定に努める必要はない」と発言。現行の低金利政策が金融安定を脅かしていないという裏返しといえよう。

BNPパリバのローラ・ロスナー米エコノミスト

イエレン議長は6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に行った記者会見と同じく、現時点で金融政策を金融市場を安定させる手段に用いることを否定した。今回の発言でFedは金融市場の安定をねらい引き締め策を講じるとの懸念を後退させるため、ややハト派的な見解と解釈できる。

——こうしてみると、イエレンFRB議長の発言は米株追い風要因といえたのです。米雇用統計前とあってダウ平均の出来高は本日5780万枚と、前日の7410万枚および10日平均の1億460万枚(クアドルプル・ウィッチングを受けて急増した分含む)だったので力不足だったのでしょうが・・。米6月雇用統計で17000ドルの壁を乗り越えなければ、決算シーズンを控え調整へ転じるシナリオも想定しておきたいところです。

(カバー写真 : Business Insider)

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