NYはリーマン・ショック直撃後、借り手市場に変身。特に高級コンドミニアム市場で著しく、新契約や契約更新の折に家賃が2-3ヵ月無料なんて、当たり前でした。
2011年に様相は様変わりし、瞬く間に目をつけた物件が借りられ、アパート探しに小切手の携帯がマスト になったことは言うまでもなく。数字でみると、すさまじいこと限りなし。以下、NYの大手不動産仲介シティハビタットの調査をご覧下さい。
2009年7月 2011年7月
ワンルーム 1774ドル 1953ドル
(スタジオ)
1DK 2406ドル 2672ドル
(1ベッドルーム)
2DK 3362ドル 3754ドル
(2ベッドルーム)
3DK 4648ドル 5052ドル
(3DK)
完全に貸し手市場に変貌を遂げたことが、数字でご理解いただけたでしょうか。しかも足元、「住宅ローン審査に9ヵ月以上を要する」(プログラマー、33歳)との声が聞かれたように、FRBのシニア融資担当者サーベイ でいくら貸出基準を緩和した、との結果が出たとしても、現実に住宅を購入するには高~い壁が立ちはだかってるのです。なし崩し的に住宅購入よりも、賃貸を選ばざるを得ないわけで。
↓こんな御殿で「家賃無料」の謳い文句は、すでに過去の遺物。
そんなNYの現状も、米7月住宅着工件数で確認できます。
米7月住宅着工件数は60.4万件となり、市場予想の60.0万件とほぼ変わらず。ただ前月の61.3万件(62.9万件から下方修正)を1.5%も下回りました。3ヵ月ぶりに減少しています。内訳をみると、一戸建てが前月比-4.9%の42.5万件と3ヵ月ぶりに減少。反対に複合住宅は同+7.8%の17.9万件大幅続伸し、減少幅を抑えています。
NY在住のエコノミストいわく、
「一戸建て住宅は新規住宅購入者向け減税策が実質的に終了した2010年6月から、弱いレンジを維持しており、販売件数の低迷もあって見通しは明るくない。複合住宅が堅調だったものの潜在的住宅購入者が買い控え通常より長い期間にわたって賃貸住宅に居住している事情が背景」と説明してます。複合住宅の増加が、必ずしも健全な住宅市場の回復にいたっていないってことですね。
我が家は2年間契約で家賃はフィックスしておりますが・・。すでに2年後の賃貸住宅市場をめぐって、頭が痛いです。
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