Government Shutdown And Market : Where Do We Go From Here?
米上院は25日、つなぎ予算を審議・採決に持ち込むための動議を100対0の全会一致で可決しました。ティーパーティー系、テキサス州選出の共和党テッド・クルーズ議員によるフィリバスター(似非フィリバスターという意味でfauxbusterなんて揶揄されたりしてました)は、21時間19分と歴代4位の記録を樹立しただけで・・。中間選挙と大統領選挙をにらんだパフォーマンスで幕を閉じたわけです。
米上院では、米下院が盛り込んだ医療保険制度改革案の予算打ち切りを阻止すること必至とみられ、週末に見込まれる採決で60票を獲得できるか未だ情勢は不透明です。ダウ平均とS&P500は本日、予算協議挫折に伴い政府機関が閉鎖する懸念から5日続落。S&P500は、年初来で最長の続落記録となってしまいました。本日は予算協議というより、ウォルマートが下半期に積み上がった在庫処分のため仕入れ先から発注を減少する通達を行ったとのニュースが敗因だったとはいえ、マーケットは毎日出来高を減らしており、神経質になっていることは確かです。
オバマケアが焦点となる今、政権側は強硬姿勢を崩さず・・・。
最悪シナリオで政府機関が閉鎖すれば、マーケットはどのように反応か気になりますよね?週足の終値ベースで比較してみました。
1995年12月16日から1月6日まで閉鎖したときをみてみると。当時は全然下落してないんです。S&P500でみると、12月1日週が606.98pで、1月26日週は621.62p。11月にも閉鎖を経験した事情か、あるいはFOMCが7月、クリスマス・プレゼントに12月、そして1月にわたって援護射撃よろしく25bpの利下げを行っていたことに支えられてか、しっかりしてました。
2011年4月に閉鎖リスクが浮上した当時は、4月8日に土壇場で合意していました。当時を振り返ると、2月18日週の1343.01pから、3月18日週に1279.21pと約5%下落しています。ただし予算協議というより東日本大震災による影響が大きく、4月には1300p台を回復。妥結直前の4月8日週には1328.17pまで回復していました。金融政策は当時QE2の真っ只中で、6月末に終了しております。
格付け会社S&Pをして、アメリカの「AAA」から格下げさせた2011年8月は大変でした。当時は7月1日週の1356.48pから、8月12日週1101.54pと約20%もの急落と相成りました。当時はFOMCは8月1日に緊急会合を開催し、8月9日には「2013年半ばまで」低金利を維持するという時間軸を導入。9月20-21日には、オペレーション・ツィストの開始に踏み切りました。
8月は、パニック相場でトレーダーもゲッソリしたはず。
翻って今回。Fedはこれまでとは正反対にも、出口入りを模索中です。仮に政府機関が閉鎖されても数日終わるとの観測が株価を支えそうですが、米債に資金が流れ米国債利回りが低下しドル安・円高につながる公算が大きいかと。25日の段階でダウ平均は50日移動平均線を割り込んで引けてますし、著名投資家のバフェット氏が「もはや割安ではない」と発言した20日時点ですでにデッドクロスを確認していました。米株相場は、正念場を迎えるリスクが高まっています。決算シーズンも控えてますしね・・。
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