Shoppers Rush In, Do Stores Cash In?
今年は開店時間を前倒しし、例年に増して白熱したサンクスギビングデー/ブラックフライデー買い物戦線。小売店のねらい通り集客に寄与したでしょうか?
サンクスギビングデー当日の開店に初参戦した百貨店メイシーズ、NYの34丁目にある本店では午後8時の開店を前に1万5000人もの人々が行列を作りました。感謝祭明け午前0時に開店した2012年の1万1000人を上回っていたんです。
家人のご家族メンバーも、グレイビーソースたっぷりの七面鳥の丸焼きからほかほかチーズリゾットなどなどをお腹に詰め込んだ後はメイシーズに出掛けると意気込んでましたっけ。彼らはまだ呑気な方で、サンクスギビングーまっただ中にセールへ攻める方々は食べる余裕すらなかったことでしょう。
世界最大の米小売店ウォルマートはというと、サンクスギビング・デーの開店午後6時から午後10時までの店舗内でのお買い上げ件数(レジ利用回数)は1000万件を突破し、訪問客数は2200万人に及びました。同サイトのページビューも、4億件というから驚きです。
ウォルマートでの熱狂は、想像を超える凄まじいものでした。七面鳥ディナーを食べる間もなく買い物戦線へ駆り出されたせいか、こちらをみると、ツイッターで出るわ出るわの「商品奪い合い合戦」。大型TVに始まりタブレット、ミキサーから果てにはタオルまであらゆる商品をめぐって客同士のケンカが絶えなかったといいますから、呆然としますよね。タオルは6枚で1.74ドル(177円)と出血大サービスなだけに、他人を蹴落としても手に入れたかったんでしょうか。
ツイッターのおかげで、何をめぐってケンカしたかが分かります。
アメリカ人のショッピング・フィーバーが最高潮に達するブラックフライデー、今年はケンカが頻発したとはいえ死亡事件がでなかっただけまだマシといえるでしょう。2008年は最悪で、NYにあるウォルマート店ではドアバスター(ブラックフライデー向けの大安売り目玉商品)目当てに開店に殺到した客の群れの下敷きとなり、従業員1人が死亡。カリフォルニア州パームデザートでは、トイザラス店内で口論を引き金に2人の男性が互いを撃ち合って命を落としています。
話を元に戻して。ウォルマートで何が売れたのか確認してみましょう。
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によるとテレビ200万台、タブレット140万台、自転車30万台に加え、タオルも280万枚を販売いたしました。
格安百貨店シアーズでも複数の店舗で、午後8時のサンクスギビング・デーの開店前に1000人もの行列が出来上がったといいます。同業ターゲットはオンラインでの1日当たり売上高が最高を記録し、在庫も前年の2倍に増やしたと報告しました。ホリデー商戦は、小売店の客足動向やメディアの報道ぶりをみると順調なスタートを飾ったようです。
ニューヨークは、どうでしょうか。
マイナス気温に備えランニング防寒具を買いに5thアベニューへ足を向けたところ、肌を刺す冷気に負けたのか通常の週末程度の人波でした。
ここは相変わらず、別ですけどね。
5thアベニューの西側に並ぶロックフェラー・センターからユニクロがある49−53丁目周辺は、いつも通り渋滞の状況。密度が高く、歩きづらいこと限りなしでした。
ユニクロはヒートテックとダウンジャケット効果で、上々の人の入り。
容赦なく寒波が襲うNY、冬物衣料を中心に必需品のお買い上げに奔走している印象です。1月から2月にかけ冬将軍が猛威を振るうリスクをにらみ、早めの一手を打ったのかもしれません。
こんな調査が出て来ているのも、気になりますね。
ディールニュースの調査では、「自分へのご褒美」を買うとの回答は44%でした。そのうちミレニアル(18−35歳)は、56%に膨らみます。同年代にリッチなエグゼクティブももちろん存在するんでしょうが、所得は36歳以降に劣る場合が多いと考えられ経済を刺激する余力は限定的かと。小売調査会社ベルース・キャピタル・アドバイザーズのブライアン・ソジ最高経営責任者(CEO)が、「冬物衣料や特売商品を買っているだけ」と評価するのも頷けます。
(カバー写真 : Businessweek)
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