I Love NY, But I May Have To Leave One Day.
こちらで、賃貸住宅居住世帯数の増加とともに家賃における家計負担の大きさを紹介いたしました。では全米持ち家率はといいますと、2013年7-9月期で65.3%。1995年7-9月期以来の低水準に並んだ1-3月期と4-6月期の65.0%から、わずかな改善を遂げた程度です。
持ち家率は、ニューヨーク州ともなると2008-12年時点で54.5%へ落ち込みます。NY市にいたっては32.3%ですから、マイホームの夢を実現するのは至難の業。逆にいえば、約7割は賃貸住宅に居住していることになります。
そんな背景からでしょうか。
国勢局の調査によると、州別人口ランキングでNY州は2014年にもトップ3から4位へ陥落する見通しなんです。エンパイア・ステートとしての名を欲しいままにしてきたNYですが、国勢局のアップデート版によると2012年時点の人口は1960万人。このNY州を猛追しているのが他ならぬフロリダ州で、1930万人に及びました。
2つの州の人口、チャートにしてみるとフロリダ州の急カーブが一目瞭然。
(出所: NewYork Times)
背景には、
1. 引退したニューヨーカーが温暖な気候のフロリダ州へ引越し(1位はカリフォルニア州、2位はテキサス州)
2. ヒスパニック系移民の南下
3. 生活負担の軽減
が挙げられます。特に3番目の要因は、ニューヨークに居住する者としては無視できません。一体どれくらい差があるのかというと、NY市の月収6600ドル(68万6400円)はフロリダ州マイアミの4778.68ドル(49万7000円)に相当するほど酷いのです!NY市VSマイアミ、驚愕の生活費一覧は12月27日時点のこちらによると以下の通り。
▽都市部の1ベッドルーム(1LDK)家賃
マイアミ・・1600ドル(16万6400円)
NY市・・3000ドル(31万2000円)
→マイアミが46.7%割安
▽1平方フィート当たりの価格、都市部
マイアミ・・3229.17ドル(33万5830円)
NY市・・9014.77ドル(93万7540円)
→マイアミが64.2%割安
▽レストランで3コース、2人分
マイアミ・・57.50ドル(5980円)
NY市・・75.00ドル(7800円)
→マイアミが20%割安
▽ジム1ヵ月当たりの会員料金、大人1人当たり
マイアミ・・33.50ドル(3480円)
NY市・・90ドル(9360円)
→マイアミが62.8%割安
▽映画観賞チケット、大人1人当たり
マイアミ・・10.38ドル(1080円)
NY市・・13.62ドル(1420円)
→マイアミが23.9%割安
NY市が割安だった項目はジャガイモ、輸入物ビール、パンなど食品が目立つ程度で、生活費の高さに呆然としてしまいます。
わがブログMy Big Appleの名称がいつの日にかMy Big Orangeに代わったら、生活苦をお察し下さい。
(カバー写真: kertoon)
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