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米10ー12月期GDPは順調も、見通しは雪霞み

by • January 30, 2014 • Latest NewsComments (0)1609

US Q4 GDP Was Decent, Can Q1 Keep UP?

エマージング通貨安が世界の金融市場を混乱させるなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)が淡々とテーパリングを継続するスタンスを強調した翌日、米10-12月期国内総生産(GDP)速報値が発表されました。

内容は、以下の通りです。

米10-12月期国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率の3.2%増と市場予想と一致した。2011年10-12月以来の4%台に乗せた前期の4.1%を下回ったとはいえ、潜在成長を上回る水準を維持している。

内訳をみると、在庫投資が前期の1157億ドル増を上回る1272億ドル増と2期連続で大幅増を達成した。貿易赤字の縮小を受け、純輸出の寄与度も1.48%ポイントと前期の0.5%ポイントから拡大している。企業の設備投資を表す機器も6.9%増と、1年ぶりの高水準。一方で住宅投資は金利上昇と政府機関の閉鎖を背景に9.8%減と足元久々に減少したほか、政府投資も4.9%減と前期から反落した。

GDPの7割を占める消費は3.3%増となり、前期の2.0%増を上回って2010年10-12月期以来の高水準を示した。ただし、市場予想の3.7%増に届かず。非耐久財が4.4%増と前期の2.9%増から加速し、サービスも2.5%増と前期の0.7%増を上回ったものの、耐久財が5.9%増と前期の7.9%増を下回った。

12月は積雪に見舞われ自動車販売台数も、イマイチでした。
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(出所 : kmov)

個人所得はやや減速し2.0%増となった。個人消費が3%台の伸びを示すなかで貯蓄率は前期の4.9%から4.3%へ低下。ホリデー商戦に貯蓄を取り崩した様子が浮き彫りとなっている。

JPモルガン・チェースのマイケル・フェローリ米主席エコノミストは、今回の結果を受け「最終消費は2.9%増と前期の2.3%増より強く、予算交渉と債務上限引き上げでも政府機関が閉鎖された影響を乗り越える強さをみせた」と評価した。半面、在庫投資が2期連続で大幅増加しているため「1-3月期には反動で大幅縮小する公算が大きい」ものの、「政府機関の閉鎖で10-12月期は政府支出が急減しており1-3月期に回復しうる」と指摘。強弱材料を考慮したうえで、「1-3月期GDPは2.5%増」と予想した。

以上、GDPは好悪材料を乗り越え巡航速度での経済成長を確認する見通しを示しました。一方で、貯蓄率が低下したように消費ののりしろは狭まってきましたね。

米12月雇用統計でも、時間当たり賃金の伸び悩みを確認しています。極渦がもたらした大寒波と積雪もあって、財布をもつ手も震えがち。さらには、思いがけない消費圧迫要因もあり、ますます出費しづらくなってきているんです。

ただいま背筋も凍るマイナス10度のおかげで、電気代が恐ろしいほどに高騰しているんです。我が家では2013年12月に100ドル(1万250円)付近だったにも関わらず、1月には300ドル(3万750円)と3倍も跳ね上がったんです。

それでもまだかわいい方で、同じアパートに住む別のお宅では目玉も飛び出る「800ドル=8万2000円」!!こんな請求書が届いたら顔面蒼白、青息吐息、虫の息・・・。ホリデー商戦後にひと息ついたと思ったら電気代に大枚を叩かればならなかったなんて、誰が想像したことでしょう。

北東部だけでなく、全米で冬将軍が猛威を振るうなか比較的温暖な南部にも魔の手が及んでいました。たとえば、1月の平均気温が6.4度のジョージア州アトランタでは、思いがけない積雪への対策不備でネイサン・ディール州知事(共和党)が集中砲火を浴び謝罪会見を余儀なくされました。

「ホットランタ」のニックネームをもつだけに、除雪車はたった10台だとか。
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(出所 : markmoore)

じっと春を待ちわびて、今日も手を合わせます。

(カバー写真 : Getty Images)

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