After Ukraine Ousted Yanukovyc, Investors Seem To Come Back To Market.
ウクライナ情勢の悪化を受け1月頃、同国出身でニューヨーク在住の女性がフェイスブックのプロフィール写真を差し替えました。
エリート・モデルズ所属で、淡雪に反射する太陽の光のごときブロンドヘアにアイスブルーの瞳が印象的なウクライナ女性は、政治混乱の開始まもなく年初めに、その姿を隠したんです。
ウクライナ最高会議(議会)がヤヌコビッチ大統領の解任を決議した22日が明け暫定政権が発足した今は、清らかな美しさに満ち溢れた写真へ変更しました。
ソチ五輪の閉幕とヤヌコビッチ政権崩壊が時を同じくしたのは、この方がおっしゃるように運命のいたずらか。ウクライナ出身のジャン・コウム氏が最高経営責任者(CEO)を務める簡易メッセージアプリ会社ワッツアップが19日引け後、フェイスブックに買収されたのも皮肉でしたねぇ。買収金額の190億ドルは、1月時点のウクライナ中銀の外貨準備高の178億ドルをゆうに上回っていましたから。
いずれにしてもウクライナ株式指数は、ご覧の急回復。
(出所 : investing.com)
ウクライナ情勢の改善を受け、米株相場にも変化がみられました。
こちらをご覧下さい。
(出所 : Yahoo! finance)
月曜日といえばブルーマンデーと言われるように、商いは細りがち。それでも、ウクライナの情勢変化を受け24日の出来高は2億枚を突破したんです。暫定政権の誕生に合わせて、マーケット参加者が取引を再開させたように見えます。もちろん月末なのでドレッシング買いが入った可能性も否定できませんが、特段米国から材料が出ていない日にS&P500がザラ場で最高値を更新しダウ平均が一時200ドル以上も上昇したことは特筆すべきです。
本日の米株相場は、リスク・オンの証拠なのでしょうか?
エコノミスト世論調査結果に、そのカギが隠されています。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の資産買入につき、2014年10-12月期以前に終了を見込むエコノミストはたった15%でした。反対に2014年10-12月期を見込む割合は43%、2015年の回答は42%と拮抗。マーケット関係者の大半は粛々としたペースでのテーパリングを見込んでいるだけでなく、終幕がずれ込む可能性もはらんでいるんですね。
第1弾の利上げについても意見が別れており「2015年後半」の予想は37%、「2015年上半期」は36%。次いで「2016年かそれ以降」を見込む声が15%となっており、「今年の下半期」を予想する割合は12%にとどまりました。
少なくとも、市場関係者は流動性相場のワルツが続くと見込んでいるようです。米2月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が9ヵ月ぶりに分岐点を割り込み、米1月中古住宅販売件数が2012年7月以来の低水準でも、利上げが先送りする期待が生まれれば余計にハッピーなのでしょう。27日に米上院銀行委員会の前で議会証言を行うイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、以前とスタンスを変更する可能性は低い。こうした背景もあって、少なくとも市場関係者は米2月雇用統計まで上値を試したがっているように映ります。
(カバー写真 : rt.com)
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