今週の「北野誠のFXやったるで!」(ラジオ日経第1、毎週水曜、午後10時半-午後11時半)をお届けします~。
14日から相場が崩れ、15日と合わせてダウ平均は約1週間半の上昇を削ってしまいました・・。さすがに本日は出来高が月初以来初めて1億枚を突破しています。
足元の下落要因はウォルマートの決算が戦犯とされていますが、ラスベガスで14日に開催された投資会議「スカイブリッジ・オルタナティブ・カンファレンス」でのアノ方が吠えたのも、話題になりました。
デビッド・テッパー氏いわく「ロングを過剰にもつな」、「株式相場には神経質に構えるべき」。
運用資産200億ドルを誇るアパローサ・マネジメントの創設者がこう呼びかけたので、CNBCの朝の番組でもヘッドラインを飾ったものです。ただし「ショートにしろとは言っていない」と付け加えるだけに、中銀の低金利政策を背景に年内は「ジリ高」を予想しています。
低金利継続を予想し、「インフレよりもデフレ」を懸念しているとも言及。中銀の「自己満足」ともいえる低金利の状況下では市場が楽観視する場合があるものの、現金を保有しておくべきと忠告しています。
株式相場に身構えるのは、彼だけではありません。
ヨーク・キャピタルの220億ドルの資産を運用するマネージャー、ジェイミー・ディナン氏はテッパー氏と同じく「低金利は継続する」との見方から株式相場に賭けるだけではなく、欧州で「銀行が踏み込めない領域」で主にローンを提供しているんだとか。どれくらいの金利を上乗せしているのか、気になりますね。
ショートの王様、キニコス・アソシエーツ創業者ジム・チャノス氏はというと。
2013年はキャタピラーをショートにしていましたが、彼の視線はいま極東へ注がれています。日本ではありません、中国です。
中国当局は英グラクソスミスクラインの現地法人幹部を贈賄の容疑で起訴したように、不正取締りを強化していますよね。そこに目をつけ、同氏は「マカオ関連」と「サザビーズ」に狙いをつけています。
逆に言えば、キャノス氏は米株の個別銘柄をターゲットに絞っていないとも解釈できますね。
テッパー氏も慎重とはいえ「ジリ高」を予想しており、HF関係者は完全弱気に傾いたわけではなさそうです。
今回のビデオは以上の内容を含んでおりませんが、宜しくご笑覧下さいませ。忌憚のないご意見も、お待ちしております!
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