Right Decision For Retailers? Rite Aid And CVS Now Block ‘Apple Pay’.
アップルが10月20日にサービスを開始した電子決済システム「アップル・ペイ」に対し、日本でいうマツモトキヨシにあたるドラッグストア大手2社が採用中止を決定しました。
理由は、マーチャント・カスタマー・エクスチェンジ(MCX)という名称の共同事業体が握っています。今回、採用中止を決定したライトエイドとCVSはMCXに参加し、次世代の支払いシステム「カレンシー(CurrentC)」を2012年から開発中。「カレンシー」は、支払い履歴を通じた情報を元にピンポイントでマーケティング戦略を展開するメリットに加え、顧客の銀行口座に接続しており小売業者にとって決済時の手数料を節約できます。決済には「アップル・ペイ」が使用する近距離無線通信(NFC)ではなく、QRコードを使用することが特徴となっています。
「カレンシー」は試験展開中で、アプストアやグーグル・プレイでダウンロードが可能。2015年からのサービス開始を目指します。
MCXにはCVSとライトエイドのほか、小売最大手のウォルマートやサムズ・クラブ、家電小売最大手のベストバイ、ディスカウント百貨店ターゲット、住宅リフォーム関連小売ロウズ、日用品小売ベッド・バス・アンド・ビヨンド、コンビニエンス・ストアのセブンイレブン、服飾大手ギャップなどが加わり、1万1000ヵ所で2015年から本格的に利用が可能となります。
アップルが送るおさいふケータイ「アップル・ペイ」に問題がなかった、とも言えません。20日の始動からわずか2日後には、バンク・オブ・アメリカが発行するクレジット・カード、デビットカードで二重課金問題が発生したばかり。一連の決定を受け両ドラッグストアでは「グーグル・ウォレット」や「ペイパル」も含め、NFC対応型決済端末を撤去する可能性すら取り沙汰されております。
いずれにしても「アップル・ペイ」と採用中止をめぐり、賛否両論の意見がツイッターを駆け巡っていました。
帯と化したレシートに、驚愕する方。
(出所:Twitter/Quartz)
CVSでアップル・ペイが使えないなら、「もう2度と来ない!」と息巻く人も。
(出所:Twitter/USA Today)
IT情報サイトのテッククランチは、MCXの「カレンシー」に対し「カレンシー、アップル・ペイとクレジットカード手数料を潰そうとする米小売大手のダサい試み(CurrentC Is The Big Retailers’ Clunky Attempt To Kill Apple Pay And Credit Card Fees)」、ギズモードも「強欲企業が、いかにアップル・ペイを始末しようと狙っているか(How Corporate Greed Is Trying to Kill Apple Pay)」と批判していました。個人的には、決済手数料で稼ぎ口を増やそうとするアップルも同じ穴の狢かとお見受けします。
(カバー写真:AP)
Comments
米9月中古住宅販売成約件数指数は小幅上昇、市場予想に届かず Next Post:
ツイッター、見通しと閲覧数が嫌気され時間外で急落