Top 20 Livable Cities To Balance Work And Fun.
仕事と私生活のバランス、取れていますか?ニューヨークだと、午後5時から午後6時が帰宅にラッシュアワーを迎え、グランド・セントラルはまさに黒山の人だかりとなり大変混雑するんです。それだけ、時間通りに帰宅できる方々が多いのでしょう。プライベートをたっぷり満喫できそうですよね。
そうなると、サービス残業が当たり前な東京は不利な情勢。半面、時間通りに動く便利な交通網は世界でも追随を許しません。私生活の面では質の高い食文化に囲まれるほか、秋葉原をはじめNYにはない地域ごとの魅力に溢れています。
つまるところ、どちらの都市が仕事と私生活の両方をバランス良く楽しめるのでしょうか?ワールド・レビュー・オブ・サイエンス、テクノロジー、アンド サステナブル・グロスが環境への配慮、地域性、グローバリズム、その他の要因を調査して興味深い結果を導き出しています。
執筆したアジア・コンペティティブ・インスチュティチュート(シンガポール)、カリフォルニア大学(米国)、カーティン大学(豪)の調査担当者によると、まず”住みやすさ”は2つに分類されるといいます。ひとつは、”clout club”と呼ばれる経済成長性に秀でた世界的に影響力のあるグループ。NYや東京、ロンドン、パリ、香港、シンガポールなどが含まれ、職が豊富で刺激的という長所の裏で、人口が密集するように混雑しており生活費が高く、長時間の通勤時間を余儀なくされる短所を備えています。
もうひとつが、”comfort club”。その名の通り温暖な気候、楽ちんな交通網、クリーンな環境などに恵まれた都市を差します。希望の仕事さえ見つかれば家族とともにゆったりライフが楽しめそうな都市にはウィーンをはじめメルボルン、ジュネーブ、バンクーバーが入っていました。
スイスのジュネーブなら、街中で緑のロッキング・ベッドに揺られることも可能。
(出所:Erik Harström/Flickr)
では、世界の住み心地の良い都市指数(GLCI)でみたランキングをチェックしてみましょう。数字は、1平方キロメートル当たりの人口密度となります。
1位 ジュネーブ(スイス)、2800人
2位 チューリッヒ(スイス)、3000人
3位 シンガポール、1万500人
4位 コペンハーゲン(デンマーク)、2700人
5位 ヘルシンキ(フィンランド)、1900人
6位 ルクセンブルグ、1600人
7位 ストックホルム(スウェーデン)、3800人
8位 ベルリン(ドイツ)、3000人
9位 香港、2万5700人
10位 オークランド(ニュージーランド)、2400人
ベスト10にはNYや東京どころか、スイス・北欧中心に欧州が7都市を占める結果となりました。どちらかというと、仕事よりも私生活と環境に重点を置いたようなランキングになっております。2014年版スマートな都市ランキングとも、一線を画した結果でした。
11位から20位は、こちら。
11位 メルボルン(オーストラリア)、1500人
12位 シドニー(オーストラリア)、2000人
13位 パリ(フランス)、3900人
14位 バンクーバー(カナダ)、1900人
15位 アムステルダム(オランダ)、3200人
16位 大阪・神戸(日本)、京都を含め5400人
17位 ニューヨーク(アメリカ)、1万630人
18位 東京(日本)、23区の場合は1万4000人
19位 ロサンジェルス(アメリカ)、2400人
20位 フィラデルフィア(アメリカ)4300人
トップ20になって、ようやく日米それぞれ3都市(なぜか大阪と神戸が一緒くたですけど)がランクインしてきました。東京VSニューヨークでは僅差でNYが勝利しつつ、大阪・神戸に敗北するオチがつくとは意外でしたね。ベスト10に比べると、多人種構成の大都市が健闘したと言えるでしょう。
2050年には、世界人口の75%が100万人都市に居住する見通し。1950年代の約33%を大きく上回る計算になります。ここまで人口が集中するとなれば、”住み心地”なんて贅沢を言っていられるか疑問ですよね。各国政府が都市だけでなく地域経済に富の分配ができるか、課題を残す結果となりました。
(カバー写真:ilkflottante)
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