Jobless Claims Move Back Down In Early March.
米新規失業保険申請件数は、3月7日週に28.9万件となり市場予想の30.5万件を下回った。2014年5月17日週の高水準を示した前週の32.5万件(32.0万件から修正)からも、減少。3週ぶりに30万件を割り込んだ。米労働省は、今回の結果について特殊要因を挙げていない。4週平均は30万2250件と、前週の30万6000件から減少した。2014年7月12日週以来の高水準だった1月17日週の30万7000件から、遠ざかっている。
米新規失業保険申請件数、2週間の30万件乗せを経て大台割れ。
(出所:DOL)
2月28日週までの継続受給者数は241.8万人となり、前週の242.3万人(修正値)から減少した。継続受給者の比率は、9週連続で1.8%だった。州別での新規失業保険申請動向をみると、増加が目立つ州は過去2週間で減少が著しかったニューヨーク州で2万1056人増、前週に最大の減少を示したカリフォルニア州も、4550人増となる。その他、南部で増加が顕著となりテネシー州で6293人増、ジョージア州も2840万人増、アラバマ州も1323人増だった。最も減少が目立った州は積雪の余波で申請が困難だったとみられるマサチューセッツ州で3799人減、ロードアイランド州も1050人減、イリノイ州も791人減となる。
JPモルガンのジェシー・エドガートン米エコノミストは、結果を受け「過去2週間の30万件乗せから減少しており、これまでの増加は大寒波・積雪による影響と判断される」と指摘。2月28日週までの申請件数で「ニューヨーク州が2万1056人増だったことも当方の見方を裏付ける」との考えを示した。継続受給者数が減少したこともあり、「労働市場は改善を続ける」見通しだ。
——米新規失業保険申請件数が改善を示した一方、米2月チャレンジャー人員削減予定数は大幅増をたどっていました。3月に入ってからのリストラ動向をみると、ターゲットが本社を中心に数千人の人員削減を発表したほか、エリクソンやRBSも千人単位のリストラを実施済み。3月第2週から米北東部で気温が上昇し路肩に固まった雪もあらかた溶けてくるなか、米新規失業保険申請件数は減少を続けていくか見極めが必要です。
(カバー写真:Jeremy Wilburn/Flickr)
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