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米4月マークイット製造業PMI速報値、09年以来の低水準

by • April 22, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2432

Markit Manufacturing Sentiment Falls To 6 1/2 Year Low.

米4月マークイット製造業PMI・速報値は50.8となり、市場予想の52.0を下回った。前月のは51.5以下にとどまり2009年11月以来の水準へ低下、景気回復サイクルでも最低となる。金融危機以前の平均値54.1が遠ざかった。内訳では、生産が前月の51.2から50.3、新規受注も前月の52.6から52.0と金融危機の衝撃冷めやらぬ頃の水準まで低下。雇用も前月の52.22っから50.2へ下振れ、2013年6月以来の水準ヘ落ち込んだ。

マークイット製造業PMI、分岐点割れが迫る。

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(出所:Markit)

マークイットのクリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受け「1−3月期の成長鈍化が一時的にとどまるとの期待を打ち砕いた」と振り返る。足元の動向は「製造業生産が年率で2%以上の低下を示すペースであり、雇用は1ヵ月で1万人減少する水準に沿う」と分析。調査回答では「経済的、政治的な不透明性の高まりが明らかになっており、設備投資や支出を抑制したほか国内や海外の需要を冷やしたのだろう」と説明する。米1−3月期国内総生産(GDP)につき0.7%増を見込んでいたものの「製造業活動が足を引っ張り、4−6月期はゼロ成長に近づく可能性がある」と結んだ。

——米4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が分岐点割れに戻したように、米4月マークイット製造業PMI速報値も改善にブレーキが掛かりました。原油先物の買い戻し、ドル高一服、中国景気動向の落ち着きなどが材料視され3月こそ改善の兆しをみせたものの、受注の伸びが期待したほどではなかったのでしょうか。「5月に売り逃げろ」そのままに、5月にかけ米株買い戻しの流れが反転するのか注目です。

(カバー写真:Eliza Tyrrell/Flickr)

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