Death Rate In U.S. Rises For The First Time In A Decade.
米国では昨年秋ごろ、白人の死亡率が上昇中というレポートが話題になりました。プリンストン大学のアン・ケース教授とアンガス・ディートン教授による共著で、アルコールや精神病に関わる薬物の依存症が原因との分析ですね。特に45~54歳の白人死亡率は1999年から2013年に0.5%上昇しており、ヒスパニック系の年平均1.8%の低下、黒人の年平均2.6%の低下と逆行する動きであり、こちらでも米大統領選への影響が指摘されていましたね。
さらに、こんな統計が飛び出しアメリカ人を驚かせています。
アメリカ疾病予防管理センター傘下の全米保健医療統計センターによると、米国の死亡率は2015年で10年ぶりに上昇していたのです。10万人当たりの死亡者数は729.5人(年齢調整ベース)で、2014年の723.2人を超えました。過去25年間でも、前年を上回る数値は稀です。しかも1993年と1999年はエイズとインフルエンザの合わせ技、2005年はインフルエンザの蔓延など特殊要因で上昇していました。今回は、そういった不可抗力が働いていない点も気掛かりです。
2015年の調整前ベースでは10万人当たり841.9人で、2014年の823.6人から急増していました。
2015年を四半期ベースでみると、Q1で急伸。
(出所:NCHS)
死亡要因としては、以下が挙げられています。
・アルツハイマー
・慢性肝疾患、肝硬変
・慢性呼吸器系疾患
・高血圧
・パーキンソン病
・敗血症
・心臓発作
・殺人
・銃器関連による負傷
・自殺
・過失
殺人や重機関連による負傷がランクインしている点は、さすがアメリカですね。いずれにしても、今回の数字を押し上げたのが白人層なのか詳細の情報が待たれます。
閑話休題。アメリカ人女性の初産年齢も、上昇中。2014年は26.3歳と、2000年の24.9歳から延びていました。NY市など都市部を中心とした晩婚化、女性の社会進出、大卒以上の学歴を持つ女性の増加などが背景にあるのでしょう。
(カバー写真:Jessica/Flickr)
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