How Major Media Reported About The Winner Of Tokyo Gubernatorial Election.
東京都知事選挙で、無所属の小池百合子候補が2位に100万票以上の大差をつけて余裕の勝利を飾りました。米英主要メディアは、どのように報じたのでしょうか?
BBC「東京、女性初の知事に小池百合子を選出(Tokyo elects Yuriko Koike as first female governor)」
→BBCでは、小池氏が自民党から公認を得られず”売国奴(Traitor)”、”厚化粧(Too much make-up)” “女性の服を着たタカ派の男性(Dressed as a woman but a hawkish man.)”と非難を受けたと報道。さらには石原元知事からも「厚化粧の女に任せるわけにはいかない」と罵倒された結果、有権者を辟易させ小池氏の追い風になった示唆する。26年ぶりに女性首相をいただく英国ならではの報じ方か。
ニューヨーク・タイムズ「東京、女性の知事に小池百合子を初の女性知事に選出(Tokyo Elects Yuriko Koike as Its First Female Governor)」
→NYTは、小池氏を女性という性別だけでなく離婚歴、カイロ大学卒でアラビア語堪能、ニュースキャスター出身という事情を取り上げ「独特な(unusual)な日本の政治家」と評価した。また、リベラル派らしく3人の有力候補のなかで「最も右寄り(most right-leaning)」で改憲支持派と付け加えるのも忘れない。
ウォールストリート・ジャーナル「小池百合子、女性として初の東京都知事に選出(Yuriko Koike Elected Governor of Tokyo, First Woman in Post)」
→WSJ紙では、上記2メディアと同じようなタイトルながら小池百合子氏の名前を先頭に据えている点が特徴。元防衛相の同氏が東京五輪を控え都知事に就任すると伝えたほか、クールビズを導入した最も知られた政治家の一人と紹介する。こうした認識が、他のメディアと一線を画し小池百合子の名前を全面に押し出した一因だろう。
WSJ紙、東京ではなく小池氏の名前を前面に押し出す。
(出所:WSJ)
――投票率59.7%と前回より約13%ポイント上回るなか組織票の追い上げをものともせず、勝利の果実を手にした小池百合子氏。都議会との対立、自民党の対応などこれからが本当の正念場となるでしょう。海外メディアでそこまで切り込んだニュースは、ほとんどありません。伏魔殿と言われる都議会で小池新都知事がどこまで辣腕を振るうのか。海外メディアが熱い視線でフォローする日もそう遠くなさそうです。
(カバー写真:COP PARIS/Flickr)
Comments
米7月ミシガン大信頼感・確報値、上方修正も3ヵ月ぶり低水準 Next Post:
クリントン候補の受諾演説、トランプ候補の失言