Low-Wage Jobs Are The Drivers Of Payrolls Again.
米8月雇用統計・非農業部門就労者数は一部で失望を誘う結果となりました。
質的な改善にも疑問を呈する内容です。
8月のNFP、就労者数の前年比の伸びと平均時給(生産労働者など非管理職)との関係をみていきましょう。
娯楽/宿泊の伸びが著しく、特に食品サービスが力強い。食品サービスは前月比でも3.4万人増を遂げ、NFPの約5分の1を占めています。
また平均時給こそ前月比0.1%上昇していましたが、週当たり賃金は管理職を含む全体で前月比0.2%下落の882.54ドルとなっています。生産労働者など非管理職も0.1%下落の727.10ドルとそれぞれ下落していたのです。週当たり賃金の伸びも、管理職を含む全体で前年同月比1.5%上昇の882.54ドル(約8万8300円)と、6〜7月の2.3%以下に。生産労働者・非管理職も2.2%上昇の727.10ドル(約7万2800円)と、前月の2.6%から減速しています。
完全雇用が近づいているとはいえ、賃金の状況をみると国内総生産(GDP)の約7割を担う個人消費が力強さを維持できるかは不透明です。少なくともFF先物市場動向を踏まえると、マーケットは9月利上げに急ぐ必要性を読み取ってはいないと言えるでしょう。
(カバー写真:Susan Sermoneta/Flickr)
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