ISM Service Touches 16-Month High, But Markit Service PMI Declines.
ISM非製造業景況指数、マークイットが発表した2月の景況指数をおさらいしていきます。
米2 月ISM非製造業景況指数は57.6となり、市場予想と前月値の56.5を上回った。2015年10月以来の高水準を達成。米株が最高値を更新するほか米経済指標も底堅く、センチメントを押し上げた。
18業種別では16業種が拡大を報告、逆に不動産、貸出・リースの2業種のみが縮小した。項目別動向ではビジネス活動をはじめ新規受注、雇用、新規輸出受注がそろって上向いた。ただ米1月消費者物価指数や米1月PCE価格指数が上振れした一方で、仕入れ価格は前月から低下している。詳細は、以下の通り。
・ビジネス活動 63.6、2011年2月以来の高水準>前月は60.3、6ヵ月平均は60.5
・新規受注 61.2、2015年8月以来の高水準>前月は58.6、6ヵ月平均は59.2
・雇用 55.2、3ヵ月ぶりの高水準>前月は54.7、6ヵ月平均は54.3
・新規輸出受注 57.0、3ヵ月ぶりの高水準>前月は48.0、6ヵ月平均は54.5
・在庫変化 52.0>前月は48.0、6ヵ月平均は51.2
・仕入れ価格 57.7<前月は59.0、6ヵ月平均は56.3
▽米2月マークイット非製造業PMI確報値、2015年11月以来の高水準から鈍化
米2月マークイット非製造業PMI確報値は53.8と、速報値の53.9から下方修正された。市場予想の54.0のほか、2015年11月以来の高水準だった前月の55.6から鈍化している。内訳では、1年半ぶりの水準へ上向いた新規受注、雇用がそれぞれ前月を下回った。製造業と合わせた総合指数は54.1と速報値の54.3から下方修正され、2015年11月以来のレベルに達した前月の55.8からも低下した。
クリス・ウィリアムソン主席ビジネス・エコノミストは、速報値から下方修正された結果を受けながら「1~3月期の国内総生産(GDP)が前期比年率2.5%となる見通し」と評価した。問題は「今回の低下が、足元の上振れの反動かどうか」だ。企業は引き続き活発な需要に支えられ雇用の低下も小幅にとどまったが、「ビジネス楽観度の減速が顕著で、企業は設備投資や採用により慎重になってきた可能性を示唆する」という。
ISMとマークイット、2月は明暗を分ける。
(作成:My Big Apple NY)
――非製造業景況指数はISMとマークイットでまちまち、雇用も強弱ミックスに終わりました。米2月雇用統計・非農業部門就労者数の民間サービス就業者数の伸びは直近、ISM非製造業景況指数の雇用との整合性が高い傾向があるものの、今回はどちらに軍配が挙がるのでしょうか。
(カバー写真:Krista/Flickr)
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