NFIB Small Business Optimism Hits Lowest Since Last November.
米6月NFIB中小企業楽観度指数は103.6となり、市場予想の104.4を下回った。2004年12月以来の高水準だった1月の105.8以下を継続。米大統領選が行われた2016年11月以来の低水準となる。なお同指数は、米連邦準備制度理事会（FRB）が公表する労働市場情勢指数（LMCI）に含まれる。
発表元である全米独立企業盟（NFIB）のウィリアム・ダンケルベルグ主席エコノミストは、結果を受け「採用活動は過去の水準と比べ力強さを維持するものの、6月の数字が今後の下振れを示すか否か注意が必要」と慎重な見解を寄せた。
楽観度指数と経済見通し、そろって2004年と2006年以来の高水準から鈍化。
（作成：My Big Apple NY）
内訳をみると、13項目中プラス圏にのせた項目は2016年11～17年5月に続き10項目だった。今回は「経済がより良くなる」をはじめ「求人件数」、「賃金」など前月から低下が優勢。一方でマイナス項目では「在庫満足度」、「黒字トレンドにある」はそれぞれ低下した。以下は、項目ごとの変化。
「経済がより良くなる」33％＜前月は39％、6ヵ月平均は42％
「設備投資を拡大した」30％＞前月は28％、6ヵ月平均は28％
「求人件数」30％＜前月は34％、6ヵ月平均は32％
「賃金」24％＜前月は28％、6ヵ月平均は27％
「事業拡大に良いタイミング」21％＜前月は23％、6ヵ月平均は23％
「賃上げ見通し」18％＝前月は18％、6ヵ月平均は18％
「売上の拡大を予想」17％＜前月は22％、6ヵ月平均は22％
「採用見通し」18％＝前月は18％、6ヵ月平均は16％
「在庫を増加させる」4％＞前月は1％、6ヵ月平均は3％
「販売価格の引き上げ」1％＜前月は7％、6ヵ月平均は5％
「信用状況が緩和する」−3％＞前月は−4％、6ヵ月平均は−3％
「在庫満足度」−3％だいなり前月は−6％、6ヵ月平均は−4％
「黒字トレンドにある」−10％＝前月は−10％、6ヵ月平均は−11％
――米6月NFIB中小企業楽観度指数はトランプ政権誕生を祝うかのように2016年11月の米大統領選挙後に急伸した後、再び上げ幅を縮小し始めています。オバマケア代替案への移行に暗雲が掛かり、税制改革や規制緩和の目途が立たないためでしょう。その割に米株市場は高値圏で推移していますが、中小企業のセンチメントを押し上げるには不十分のようです。
（カバー写真：Ken Walton/Flickr）
Comments
2017年版：米国で最も住みやすい都市、トップ10 Next Post:
イエレンFRB議長、バランスシート縮小を念頭にハト派寄りへシフト
about the author: Sawako
