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米6月住宅着工件数、ハリケーン直後にあたる17年9月の水準へ減少

by • July 19, 2018 • Finance, Latest NewsComments Off2034

June Housing Starts Fall To Last September’s Level Affected By Hurricane.

米6月住宅着工件数は年率117.3万件と、市場予想の132.0万件に届かなかった。2007年7月以来の高水準を遂げた前月の133.7万件(135.0万件から下方修正)を12.3%下回る。減少率としては2016年11月以来で最大、着工件数としてはハリケーン“ハービー”の直撃を受けた2017年9月以来の低水準となる。

内訳をみると、一戸建てが前月比9.1%減の85.8万件と過去6ヵ月間で2回目の減少を示した。変動の大きい複合住宅は19.8%減の31.5万件と落ち込み、過去6ヵ月間で3回目の減少となる。

前年比では、住宅着工件数が4.2%減と前月の19.2%増(修正値)を下回り、6ヵ月ぶりに減少した。一戸建てが0.2%減と、2016年9月から続く増加トレンドにブレーキを掛けている。複合住宅も13.7%減と4ヵ月ぶりに減少した。

住宅着工と建設許可件数、2007年以来の高水準から減少

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(作成:My Big Apple NY)

4大地域別では全て減少、1地域増加していた4~5月から弱含んだ。今回は、5月に唯一増加していた中西部が35.8%減の15.6万件と、前月の51.9%増の反動から減少が著しい。その他、北東部は6.8%減(前月から減少に反転)の9.6万件、南部は9.1%減(2ヵ月連続で減少)の60.1万件、西部も3.0%減(3ヵ月連続で減少)の32.0万件だった。

建設許可件数は127.3万件となり、市場予想の133.0万件に届かなかった。前月の130.1万件を2.2%下回る。内訳をみると、一戸建てが0.8%増の85.0万件と前月から増加に反転。複合住宅は7.6%減の42.3万件と、3ヵ月連続で減少した。

建設中件数は前月比0.5%減の112.1万件となり、2007年6月以来の高水準だった前月の112.7件を下回った。一戸建てが0.2%減の51.5万件と増加トレンドから脱却したほか、複合住宅も0.8%減の60.6万件と前月から増加に転じた。

――住宅着工件数の一戸建てのうち75%が住宅市場に流入すると試算されるため、64.4万件が販売向けとなる見通しです。5月の新築販売件数を下回るため在庫逼迫の解消が遠のきます。その陰で、米7月NAHB住宅市場指数は過去最高の木材価格が重石となり伸び悩む状況こちらでご紹介した通り、鉄鋼・アルミ関税が建設業界に暗雲を投げかけている可能性が燻ります。

さらに輪を掛けて、これまでのベージュブックで指摘されるように人材不足から建設業界は賃上げ圧力にも悩まされています

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(作成:My Big Apple NY)

追加関税を受けた資材価格の高騰に加え賃金上昇圧力に直面し、建設業界の利鞘が縮小局面に差し掛かってきたようです。住宅供給力が低下すれば、さらに住宅価格を押し上げる方向に進み、初めて住宅を購入する潜在顧客の冷や水となりかねません。

(カバー写真:Travis Wise/Flickr)

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