U.S. Jobless Claims Skyrocket As Coronavirus In Sight.
米新規失業保険申請件数は3月21日週、328.3万件と過去最悪を記録した。前週の28.2万件から、桁違いの急増となる。新型コロナウイルス感染拡大で、レストランを始め飲食店、娯楽施設などでレイオフが相次いだほか、工場での生産停止なども労働市場を直撃したとみられる。
今回、特に増加が目立った州は以下の10州。外出禁止措置に踏み切った州が8州を占めた。3月19日のカリフォルニア州を皮切りに在宅勤務措置を講じた州は21日までで6州、22~25日まで16州であり、翌週も記録的な大幅増となりそうだ。
今後は、申請件数以外に継続受給者数と、期間延長など緊急措置を講じた州が出てくるかが注目される。3月14日週の継続受給者数は前週比5.9%増の180.3万人、3月7日時点で緊急措置を講じた州はゼロだった。
ご参考:2月時点で米国の労働市場の内訳。
新型コロナウイルスでレイオフを発表した企業は、こちらによれば以下の通り。ここには含まれていませんが、テスラがネバダのギガファクトリー従業員を75%縮小の方針、またウィワークが追加で250人の人員削減、そしてGMが給与2割の支払い延期するとの報度が伝わっております。
――米上院では約2兆ドルの景気刺激策が可決され、独身で年収7.5万ドル以下の米国人に1,200ドル分の小切手が支給されます。金額を聞くと大規模に見えますが、家賃を支払って終わりという方も少なくない。景気の落ち込みを若干軽減する程度で、景気押し上げ力は極めて限定的との声が優勢です。ただし、家計向けにはもう一つ失業保険で重要な修正が盛り込まれ、満額回答の企業支援も含まれます。スピード感をもって行動したトランプ政権と米議会に対し、金融市場は歓迎ムード。問題は山積みながら、景気刺激策が痛み止めとして効果を発揮すればよいのですが・・。
(カバー写真:Cindy Shebley/Flickr)
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【追記】米上院が可決した、史上最大2兆ドルの景気刺激策の内容とは?