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米新車販売台数にも忍び寄る、冬将軍の猛威

by • February 3, 2014 • Latest NewsComments (0)1742

US Car Sales Put The Brakes On In January.

厄を払い福を招く「節分の日」を迎えた3日、ダウ平均はまたしても300ドル安で引け。終値ベースで、2013年10月23日以来となる15400ドル割れを迎えました。S&P500とNASDAQも大幅安。S&P500は、2013年11月7日以来の1740p割れが迫り、NASDAQは引け値ベースで2013年12月13日以来の4000p割れを示現しています。NASDAQの100ポイント急落は、2011年11月以来で初めてでした。

75日線とともに完全に雲の下限も抜け、15%安観測が本物に!?
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大幅安の主犯は2013年5月以来の低水準を示した米1月ISM製造業景況指数が筆頭に挙げられていますが、こちらも忘れては行けません。新車販売動向です。

米1月新車販売台数は、クライスラーを除きGMとフォードが前年比割れに落ち込んだ。大寒波と積雪が痛手となって全体的に弱い数字が相次ぎ、GMやフォードの株価はそれぞれ2%超も下落して取引を終えている。

オートデータが発表した米1月新車販売台数も、年1516万台となり市場予想の1570万台より弱い内容となった。前月の1530万台にも届かず、3ヵ月ぶりに低水準を示す。なお米自動車情報サービス会社エドマンズ・ドットコムは、2014年新車販売台数見通しで2013年10月8日時点に「1640万台」と予想。2006年の1650万台に次ぐ販売台数を記録すると強気なスタンスをみせていた。2013年をゆうに超える水準です。

2010年11月に再上場を果たしたGMは市場予想の前年同月比2.5%減より弱い12%減の17万1486台だった。キャデラックが13.2%減、シェビーも13.3%減、GMCも10%減とトラック、大型車が軒並み弱い。GMは2014年見通しにつき、1600万-1650万台と2007年以来の高水準としている。

フォードは市場予想の2.3%減より弱い7.5%減の15万4644台だった。主力のセダン「フォーカス」が25.7%減だたほか、小型車「フュージョン」も7.5%増と弱い。他に「CMAX」が48.0%減、「トーラス」も38.5%減、「エクスプローラー」も19.6%減となり大型車と合わせて弱かった。

伊フィアット傘下のクライスラーは、市場予想の5.4%増より強い8%増の12万7183台だった。3年半連続で前年比を上回っている。単月ベースでは、2007年以来で最高を達成。新型モデルの「チェロキー」が持ち上げ「ジープ」ブランドが38%増だったほか、小型車中心の「フィアット」も29%増と好調だった。

日本車をみると、トヨタはレクサスを含め市場予想の2.7%減から下げ幅を広げ7.2%減の14万6365台だった。「トヨタ」が弱かったものの、「レクサス」は8.8%増の1万7637台となっている。ホンダも、市場予想の4.8%増より弱い2.1%減の9万1631台だった。「ホンダ」が4%減だった一方で、「アキュラ」は14.1%増を示した。日産は、市場予想の10%増に対し11.8%増の9万470台だった。過去最高を更新している。「日産」ブランドが10.4%増、「インフィニティ」ブランドも26.3%増と、それぞれ2桁増を示した。

フォルクスワーゲン(VW)も、アウディを含め19%減の2万3494台と4ヵ月連続で減少した。一方で、「アウディ」は0.4%増の1万101台と、37ヵ月連続で過去最高を更新している。BMWグループのうちMINIを除く「BMW」ブランドは、10.5%増の1万8523台。ダイムラーのメルセデス・ベンツは13.4%もの増加を遂げ2万22604台と、過去最高を達成した。米国の高級車部門別ではメルセデス・ベンツが2013年に悲願の1位を達成したが、2014年もトップと幸先良いスタートを切ったかたちだ。

以上、いかがでしたか?極渦がもたらした大寒波と積雪の影響が、もろに現れています。フォードでこれまでけん引した小型車の売れ行きまで前年比割れである点は、気掛かり。中低所得者層の財布の紐が固くなった証左かもしれませんから。反対にメルセデス・ベンツをはじめ高級車市場は引き続き好調。新車の売れ行きでも、所得の格差が見て取れます。

販売動向の不振が季節要因でなく今後も続くのかどうかがカギとなりますが、消費への見通しは引き続き不透明。エドマンズとGMが予想する1600万台超えに、ブレーキが掛かる気配が立ち込めてきました。

(カバー写真 : NY Times)

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