Dicaprio Selected Bouley For A Valentine Dinner, Would You?
ハリウッドのセレブリティが、バレンタイン・ディナーにどこを選んだのか。映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で初のアカデミー賞の期待が高まるレオナルド・ディカプリオが予約したレストランと聞いたら、気になるでしょう?
泣く子も黙るレオ様がドイツ人モデルの恋人、トーニ・ガルンを連れて行ったお店は・・・フレンチの神髄を極める「ブーレイ(Bouley)」。ご存知、ニューヨークを越え世界に名を轟かすデビッド・ブーレイの直営店です。1990年代からITバブルとともに花開いたNYの食文化をけん引した人物なだけに、時を経ても美食家をトリコにして離しません。
トライベッカにあるこちらは、ウェスト・ブロードウェイ沿いからデュアン・ストリートの一角に引っ越しても壮麗かつ重厚なムードはそのままです。扉を開けると目の前に飛び込んで来る300個以上のリンゴが甘酸っぱい芳香で出迎えてくれるのも、変わりません。当然ながら、2014年のミシュランでひとつ星を有しております。
ジャケット着用が義務付けられる伝統派ながら、筆者はお勧めしません。
まずは前菜。久々にフォアグラをオーダーしたところ、目の前に差し出されたときには目を疑いました。
1皿45ドル(4590円)に配慮したのか、サイズはiPhone5Sの2個分以上はありましたよ。デリカシーに欠けるプレゼンテーションは、非常に残念でした。
極めつけは、こちら。
ご覧のように、チョコレートがこれでもかとばかりに塗り固められていたんです。ビター・ソースかと思いきや、舌にぬめりと絡み付くスウィート・チョコだったから始末に悪い。鹿肉の風味が、完全に吹き飛ばされていました。ブーレイ氏の冒険心には敬意を表しますが、これは頂けません。
一皿の失敗作で文句を言うなんて、心が狭いですか?いえいえ、この後が悪かった。様子をうかがいに来たウェイターに「シェフの方はメニューに載せる前に試食されるのですか?」と尋ねたら、「お客様は当店のシェフをご存知ですか?」と皮肉交じりに聞き返されたんです。鹿肉好きの家人がナイフとフォークでソースを全て拭い取って食べていたのに、余りに無神経で呆れ返ってしまいました。
まだ夜の明けない頃から焼き始めるというパン職人には脱帽ですが、あぐらをかいたような接客は興ざめです。まぁ一般人の筆者と異なり天下のレオナルド・ディカプリオ様の来店ならば、こうはならならなかったでしょうが。どうせ行かれるなら、6コース175ドル(1万7850円)の豪勢なビジネス・ディナーとして経費で落とした方が無難です。
悪いことばかりではなく、ロブスターのピニョ・ノワール・ソース添えには脱帽。
フォロ—させて頂くなら、地下にある女性用化粧室はまるで貴婦人向けといっては過言ではないほど広々とした空間で快適過ぎるほど。またキッチンは店の外から完全に見渡せる透明性で、揺るぎない自信を感じさせましたよ。
(カバー写真 :tvmania.ru)
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