IPO Traffic And Merger Activity : The Sign Of Stock Decline?
ダウ平均やS&P500、最高値が意識される水準にきて足踏みとなっています。
さすがに高値警戒感がくすぶってきたのでしょう。また前回のバロンズ誌のように、ベア派の見方が以前より紹介されていることも一因かと。
ソニーのスピンオフを進言した物言う投資家でお馴染み、グリーンライト・キャピタルを率いるデビッド・アインホーン氏も、最近になって「一部のIT関連はバブル」と発言したとか。2013年11月時点で同じように警鐘を鳴らしていましたが、あらためて取り上げられているのは市場の変化かと思われます。
一部の弱気派がブル相場の終焉を予想する根拠として、ポイントは2つ。
1)IPO
一部ではIPOの増加が2000年当時に近い、という話が取り沙汰されてます。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、1−3月期までの全世界のIPO211件中60件、実に28%を米国が占めており、ITバブル崩壊直前にあたる2000年以来の高水準なんですね。
IPOに合わせ創業者や内部の株式売り出しをに踏み切る企業も増加しており、2000年以来の高水準だといいます。
米国でのIPO前、英ゲーム大手キングが誇る「キャンディクラッシュ」日本版CMが話題に。
(出所 : buzzfeed)
2)M&A
22日に相場のけん引役となったM&Aも、あの時の様相を呈しています。CNBCによると年初来でみた全世界のM&Aは9600億ドルと、2007年当時の1.1兆ドルに接近中。100年に1度の金融危機直前と同じ傾向たどっているとして、株価下落をベア派に重宝されています。
ただ、弱気派がせっかく材料視して株価下落をあおったところで
1)4月初旬からの調整で割安
2)IPOは株価が堅調な証左
3)M&Aは経済回復の現れ
4)雇用の回復に伴う景気拡大
強気派が以上の観点に立ち「S&P500とダウ平均の高値更新へ向かう」と主張、弱気トーンを払拭していくんですよ。2000pを予想するツワモノもおります。
イエレンFRB議長の前週の講演でも、バブルを警戒する発言が全く見られなかったと安堵する市場関係者の声も聞かれています。住宅市場の軟調ぶりをみると金利上昇を招く発言を回避すると考えられ、相場にはプラスですものね。
高値警戒感から出来高は減少傾向にありますが、2013年12月当時のラリーも同じでした。アップルやフェイスブックの決算も上場で、マーケットはひとまず高値更新を試さざるをえない展開になってくるんでしょうね。月をまたげば、「5月に売り逃げろ(Sell in May)」が思い出されそうですが。
(カバー写真 : finance.yahoo)
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