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米8月個人消費、自動車と新学期セールが支え予想通り増加

by • September 29, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off1951

Auto And Back To School Sales Lift Consumption In August.

米8月個人消費支出は前月比0.5%増となり、市場予想と一致した。前月の±0%(0.1%減から上方修正)を上回り、増加基調に転じている。7ヵ月間で6回目の増加を示した。消費の内訳は、以下の通り。

・耐久財 1.78%増、前月の0.02%増を上回り4ヵ月連続で増加
・非耐久財 0.25%減、前月の0.004%減に続き2ヵ月連続で減少
・サービス 0.52%増、前月の0.003%増かを含み増加基調を維持

耐久財は新車販売台数に支えられ、サービスは残暑が厳しくなった影響で電気料金などの消費が拡大したとみられる。半面、非耐久財はガソリン価格の下落が痛手となった。

米8月個人所得は前月比0.3%増となり、こちらも市場予想と一致した。前月の0.2%増を上回り、8ヵ月連続で増加。可処分所得は0.3%増と、前月の0.2%増を上回った。貯蓄率は支出が増加したため5.4%と、2012年12月以来の高水準を示した前月の5.6%以下となる。

所得の内訳は、以下の通り。

・賃金・所得 0.4%増、前月の0.2%増を上回り8ヵ月連続で増加
(民間が0.5%増と5ヵ月ぶり高水準、サービスは0.5%増、財生産業も0.5%増、政府は0.1%増)
・不動産収入 0.6%減、前月の±0%から足元久々にマイナス反転
(農場が13.5%減と2ヵ月連続で2桁マイナス、非農場は0.1%と3ヵ月連続で増加)
・家賃収入 1.0%増、前月の0.8%増を上回り18ヵ月連続で増加
・資産収入 ±0%、2ヵ月連続
(配当は0.3%増と7ヵ月連続で増加も、金利収入が0.2%減と2ヵ月連続で減少)
・社会福祉 0.7%増、前月の0.4%増を上回り増加基調を維持
(メディケイド=低所得者層向け医療保険が2.0%増と8ヵ月連続で増加、メディケア=高所得者向け医療保険は0.4%増と、前月の0.2%増を上回り5ヵ月連続で増加)
・社会補助 0.3%増、前月の0.2%増を上回り少なくとも9ヵ月連続で増加

米8月個人消費支出(PCE)デフレーターは、前月比±0%と市場予想の0.1%の低下より強い結果となった。前月の0.1%の上昇には届かず。前年比は1.5%の上昇と、6−7月の1.6%を経て鈍化した。コアPCEデフレーターは3ヵ月連続で前月比0.1%の上昇を示し、市場予想の0.1%の低下に反する結果となった。前年比は、4ヵ月連続で1.5%と2013年2月以来の高水準を保つ。PCEデフレーターとコアPCEともに、米連邦公開市場委員会(FOMC)の目標値「2%」からかい離した水準を維持。「2%」割れは、そろって2012年5月以来となる。

JPモルガンのマイケル・フェローリ米主席エコノミストは、今回の結果に受け「米7−9月期消費見通しを従来通り2.2%増と試算でき、同国内総生産(GDP)予想も3.0%増で据え置く」とした。ただ米7−9月期は、「当方の予想を上回る可能性もある」とも指摘。労働所得環境が芳しくなかったものの消費は底堅さをみせており、「賃金上昇を確認できれば加速しうる」と楽観的な見方も付け加えた。

バークレイズは、米7−9月期GDP見通しを従来の1.9%増から2.2%増へ上方修正した。

以上の結果をみると、消費は自動車販売に加え新学期セールの恩恵もあって好調でした。NPDによると、7月4日週から9月1日週(レーバーデー)までのパソコン売上高は前年同期比3%増と2013年同期の2.5%減から増加に転じていたのです。特にアップルのノートブックが16%増と強含み、グーグルのクロームをOSをとするクロームブックも32%増と大幅増加。ウィンドウズ搭載パソコンは2%増と前年同期の12%減からの小幅に改善とどまりました。

OS別、新学期セールでの販売シェア。ウィンドウズがシェアを奪われつつあります。
npd
(出所:NPD)

9月の消費には、iPhone 6効果が期待できるかもしれません。所得も堅調に伸びており、7−9月期GDPは3%超が期待できそうです。

(カバー写真 : 365barrington)

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