After Hours : Yahoo Reveals Anticipated Alibaba Spinoff Plan.
本日引け後の決算、注目のアップルはご案内させて頂いたので、こちらではヤフーとAT&Tをお届けいたします。今回、ヤフーもAT&Tもそろって上昇。特にヤフーは、アリババの残り出資分をスピンオフ(分離・独立)すると発表し、一時7%近い急伸を遂げました。
▽ヤフー
10−12月(第4四半期)決算では、純利益が前年同期比52.3%減の1億6600万ドルだった。希薄後の調整済み1 株当たり利益は0.30ドルとなり、市場予想の0.29ドルを上回る。売上高は1.0%減の12億6600万ドル、提携企業に支払う手数料(TAC)を除く収入は1.8%減の11億7900万ドルとなり、市場予想の 11億8500万ドルに届かなかった。
収入の内訳をみると、検索部門が1%増の4億6700万ドルで、TACを除くベースでは横ばいの4億6200万ドル。ペイドクリック(クリックするだけで広告料が入る仕組み)数は10%増、クリック当たりの広告単価は7%増となった。ディスプレー広告部門は4%減の5億3200万ドル、TACを除くベースで5%減の4億9100万ドルとなり、減収トレンドをたどる。広告売上数は17%増だったものの、広告単価は20%減となり減収につながった。モバイル収入は2億5400万ドルと、7−9月期の2億300万ドルから加速した。
検索広告、広告単価の下落が止まりません。
(出所:Yahoo!)
決算とともに 、アリババに対する残りの持ち株比率15%、約400億ドル相当を新設する投資会社へスピンオフすると発表。非課税対象となり、株主の保有株に合わせ投資会社の株式を配分していく。物言う投資家スターボード・バリューを筆頭とする株主の圧力に屈したかたちだ。ヤフーの時価総額は約460億ドルのところ、大半を占めるアリババ持ち株分を差し引いた場合は、約50−80億ドルまで目減りする見通し。ヤフーが中核事業を改善しなければ、スターボードの提言通りAOLへ買収される余地が残る。
▽AT&T
10−12月(第4四半期)決算では、純損益が398万ドルと前年同期の69億1000万ドルの黒字から赤字転換した。年金関連の費用を79億ドル計上したためで、特殊項目を除く調整済み1株当たり利益は 0.55ドルと市場予想の 0.54ドルを上回る。売上高も3.8%増の344億4000万ドルと、市場予想の 342億7000万ドルを上回った。
ワイヤレス部門は7.7%増の199億ドルとなり、特に機器収入が72.3%増の48億ドルとけん引。顧客が携帯端末の頭金を支払った後で、残りを月ごとに支払うプランを選択する傾向を表している。サービス収入は3.7%減の15億ドル。後払い顧客など1人当たり利用額の減少が響いた。加入者数は190万人増となり、市場予想の179万人増を上回った。そのうち、スマートフォンやタブレットなどの後払い顧客数が85万4000人増と寄与している。もっとも解約率は1.22%と、前年同期の1.11%から小幅に悪化した。ただし、ベライゾンの1.14%(前年同期は0.96%)以下にとどまる。
その他Uバース、インターネット、ペイTVサービスなどを含む収入は1%減の146億ドル。ビジネス顧客収入は2.8%減の86億ドルだった。時間外取引では、一時 2%超の上昇を示した。
(カバー写真:JD Lasica/Flickr)
Comments
アップル10−12月期、ホリデー商戦を追い風に余裕の決算 Next Post:
ドル高に泣いた決算、ダウ平均300ドル安をもたらす