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米1月雇用統計・NFP、過去10年間は1勝9敗—今回はどうなる?

by • February 5, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2971

Is This Time Different? January Non-Farm Payrolls Tend To Go Below Estimates.

いよいよ米1月雇用統計が発表されます。

米新規失業保険申請件数をみると、12日を挟むサンプル週は12月の25.2万人増を下回る可能性を点灯させています。原油安が打撃となりエネルギー関連をはじめ小売セクターなどにもリストラの波が押し寄せるなか、米1月ADP全国雇用者数をはじめ米1月ISM製造業景況指数や米1月ISM非製造業景況指数の雇用も下振れしていました。

鈍化が織り込まれつつあるなか、こんなツイートが話題になっています。ノルデアのジョニー・ボー・ジェイコブソン主席エコノミストによると、1月の雇用統計・NFPはブルームバーグのエコノミスト平均以下にとどまる公算が大きいというのです。過去10年間で9回も予想を下回っていました。90%もの高い確率に及ぶんですね。

2000年以前は、上回る傾向が高かったのに・・。

nordea
(出所:Twitter)

ブルームバーグのエコノミスト平均は23.0万人増のところ、一部のエコノミストはこの水準以下の予想にとどめています。米1月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)の予想を振り返ると、ゴールドマン・サックスがISMを受けて25.0万人増から21.0万人増へ引き下げたほか、JPモルガンは22.5万人増としていました。

構造の変化に加え、ホリデー商戦に投入する臨時雇用の反動が年々大きくなっているのも予想以下に終わる一因でしょう。今年のホリデー商戦も2013年のクリスマスに配達遅延という大チョンボをやらかしてしまったUPSをはじめ、前年を超える採用を実施した企業は割合多かった。米1月チャレンジャー人員削減予定数には臨時雇用という反動の片鱗が現れており、弱含みとなるムードが漂います。その一方で「今回は違う(This time different)」、「例外のないルールはない(Every rule has some exceptions)」といった言葉も思い出され、限りなく悩ましい。もちろん失業率や時間当たり賃金も注目ですが、出口を見据える米連邦公開市場委員会(FOMC)が1月の声明文で雇用の伸びを「堅調」から「強い」へ上方修正しただけに、俄然注目が集まります。

4日の米株相場はというと、予想以下であれば「第1弾利上げ先送り=米株高」、予想以上なら「緩和継続=米株高」というどこまでもポジティブな解釈を先取りして大幅高を演じたように見えます。3日はギリシャの悪材料で急反落し、本日はギリシャのツィプラス首相が妥協しない姿勢を打ち出すなかでも、力強い上昇を遂げていましたし。おまけにダウ平均の出来高が7990万枚と10日平均の1億1560万枚、S&P500も5億3270万枚と10日平均の6億3560枚をそれぞれ大きく下回ったのも、ブルな市場関係者のスタンド・プレーだった気がしてなりません。20万件台に乗せること確実と踏んだだけかもしれませんけどね。

(カバー写真:Reuters)

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