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アメリカ版クールビズ、日本より掟破り?

by • May 25, 2015 • Latest News, NY TipsComments Off9761

This Is How American Enjoy Their ’Cool Biz’ Style.

日本では、そろそろクールビズの時期が到来する頃でしょうか。特に男性におかれましては鎧のようなスーツを脱ぎ捨て、ネクタイを外し、軽やかな装いで能率も上がる?節電もできて、一石二鳥ですよね。

ニューヨークでは、初夏にもなると地下鉄のプラットフォームに充満する熱気と人の体温で居心地の悪さは限りなし。真夏日には華氏100度を超えていく上に湿気も高い有様で、アメリカ版クールビズなるものが存在しないはずはありません。

エグゼクティブ・イメージ・コンサルティング創業者のシルビー・ディ・ジュスト氏の著作「指導者たるイメージ(The Image of Leadership)」では、5段階での社会人の着こなしを提案していました。

第1段階は、「役員室向けの装い」。男性は真っ白なシャツでネクタイは落ち着いた色合い、スーツは定番の2ピースあるいはベストを含めた3ピースをまといつつ、カラーは紺かチャコールグレーを選びたい。靴はコンサバの定番ブラック・オックスフォードあるいはダービーズで、引き締めていきましょう。腕時計は高級アイテムをチョイスすれば、箔がつくこと間違いありません。女性は襟付きドレスシャツに、コンサバな濃いトーンのスーツを着用すればOK。スカートは短くても膝から指2本まで、黒タイツの足元はカンヌ映画祭よろしくヒールでまとめるよう薦めています。

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第2段階は、「定番の着こなし」。男性の場合はシャツこそ定番でもネクタイは明るい色を選び、スーツは濃い目でもストライプなどデザインが入るのもよし。靴は濃いブラウンあるいは紺のオックスフォードが狙い目。女性のシャツをまとわずともトップスは深いVゾーンを避けましょう。スーツは赤やオレンジなど、女性らしさをプラスして。足元はタイツで、オープントウでないヒールが無難です。

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第3段階は「エクゼクティブ・カジュアル」。男性は明るいデザイン系シャツで、ネクタイは外して下さい。スポーツジャケットに、スラックスでリュクス感を。足元はローファー、あるいは紐なしバックル型のモンク・ストラップト型でさり気なくカジュアル感を。女性は明るいシャツにファッショナブルなジャケットを羽織り、ゴージャスかつユニークなアクセサリーであなたらしさを演出してみましょう。でも、やっぱり足元はオープン・トウを避けるべきです。

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第4段階にもなれば、グッと軽さが増した「メインストリーム・カジュアル」に進化します。男性はジャケットを脱ぎ捨て、お好きなデザインのトップをお選び下さい。ボトムはスラックスかコーデュロイでも、大丈夫。足元は歩きやすいながらも、エレガンスを忘れなければ問題ありません。女性は半袖あるいは七分袖のシャツでスタイリッシュさを醸し出し、オフィスでも優雅にキメましょう。スカートも、ドレッシーさを忘れずに。足元はここに来てようやく、オープントウが解禁となります。

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最後は、日本で言うクールビズの部類に入る「ベースライン・カジュアル」。さすがアメリカ、グーグルでなくとも日本より断然装いに自由度がアップしています。男性はカジュアルな襟付きシャツはもちろん、Tシャツで問題なし。おしゃれ系ジーンズで臨めば、仕事もリラックスして一段とはかどる?こうなったら、足元は上品系スニーカーで締めくくりたいところです。女性も身体にフィットしたTシャツ、ノースリーブなど、何でもござれ。クリーンカットなジーンズを着用し、エレガントなサンダルでスパイスアップすれば、あなたの存在感に周囲も振り向くことでしょう。

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いかがだったでしょうか?筆者はエンパイア・ステート・ビルディング、ニューヨーク・マーカンタイル取引所、ヘッジファンドや保険会社関連など金融系オフィスが寄り合うパーク・アベニュー沿いのビルで勤務した経験があるなかでも、夏場は第5段階が最も多く見受けられた気がします。大手金融機関にお邪魔した時でも第3〜4段階が主流だった記憶が。やはり取締役との会議、顧客との商談の予定さえなければ、快適なオフィス・ライフを過ごすにあたり第1〜2段階のスタイルで武装するのは稀なんですよね。

日本のように政府主導で「クール・ビズ」を導入しなくても、ジーンズ着用が許されるのはアメリカというお国柄なんでしょう。普段からグッとカジュアルで着こなしができれば、オンとオフの境目もなくお財布にも優しいというものです。カバー写真にあるように服装だけでなく、社内ミーティングであれば日が出ている時間でもビールを買い付けて飲みながらというお気楽さ。日本よりルールに縛られていない、自由な気風が際立ちます。そういえば大手広告代理店では、生ビール・サーバーまで取り揃えていましたっけ。

(文中写真:Business Insider、 カバー写真:Timothy Vollmer/Flickr)

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