Hong Kong NGO Took A Drastic Step Against Littering.
パーティや飲み会で知り合った方は、筆者が日本人と分かると東京をはじめ日本の清潔さを誉め称えてくれたりします。家人も東京や地元の神戸の駅に降り立ったとき、染み一つない真っ白なフロアに溜息をついたものです。
翻ってニューヨークはというと、気温が華氏80度(摂氏27度)を超えればストリート脇に積み上げられたゴミ袋から異臭が漂う。地下鉄の車両内でドリンクの飲み残し、スナック菓子の袋が中身ごと散乱していることも稀ではなく、衛生観念の違いをひしひしと伝えます。レオナルド・ディカプリオも参加した2014年の気候変動デモですら、その後の惨状は目を覆いたくなるものでした。本末転倒の実態に、筆者も度肝を抜かれたものです。
日本では小学生から高校生まで、基本的に校内の掃除は生徒が行うという至極当たり前なニュースがNYでも話題になった時、家人は「だから日本人はキレイ好きなのか!」と膝を叩いていました。いわく「アメリカの文化は映画”グリース(Grease)”そのものだから、根本的に日本人とは意識が違う」とか。映画ではジョン・トラボルタ演じるダニーが髪をリーゼントで固めバイクに跨がり、クールに吸った煙草を投げ捨てる。つまり、ポイ捨て文化に象徴されるようにルールに縛られない自由な振る舞いこそが「カッコいい」と受け止められてきたため、そこから脱しきれないでいるというのが彼なりの分析です。
所変わって香港でも、ポイ捨て問題は深刻さを増しています。目を覆うような状況に、非政府団体(NGO)香港クリーンアップ・イニシアチブは大手広告代理店オギルビ—・アンド・マザーを採用し、地球の日に合わせこんなキャンペーンを展開しました。道端に落ちていたボトル、ガム、吸い殻、さらにはコンドームまで採取してアメリカの科学捜査研究所に送り、捨てた人間のDNAを解析していったのです。詳細は、カバー写真にある動画をご覧下さい。
結果、ポイ捨て常習者27名の「顔」が浮かび上がりました。
(出所;The Creator Project/Vice)
香港では2014年のクリーンアップ活動で4000トンものゴミを収集したといい、毎日のゴミの量ともなれば650万トンに及ぶと言われています。アメリカも、他人事ではありません。このキャンペーンや日本での清掃活動のニュースをきっかけに、「ポイ捨ては清掃係という雇用を創出与える」という認識を変えていただければ良いのですが・・。
(カバー写真:My Big Apple NY)
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