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MBA住宅ローン申請件数指数は5週連続で低下、トールブラザーズは減収

by • May 27, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1958

Mortgage Applications Decline For 5th Straight Week, Toll Brothers Revenue Disappoints.

全米抵当貸付銀行協会 (MBA)住宅ローン申請件数指数は、5月22日週に前週比1.6%低下し399.9となった。前週の1.5%に続き5週連続で下振れし、10%近くも低下している。2013年の「テーパー・タントラム」を連想させる金利上昇を意識しつつ、借換が3.9%低下の1537.8を迎え前週から反落。逆に新規は1.2%上昇の201.5と3週連続でプラスに転じ、約1ヵ月ぶりの低水準から脱却している。前年比でも13.8%となり、前週の11%を超え12週連続でプラス圏を保った。ただし、新規の持ち直しは頭金の低いローンあるいは頭金なしがけん引しており、全体の12%を占めたという。

30年固定金利型の住宅ローン金利(平均)は4.07%と、 前週の4.04%から上昇し2014年12月以来の高水準。2013年5月以来の低水準を示した1月30日週の 3.79%から16週連続で上振れしている。15年固定金利型(平均)も3.29%と、 前週の3.26%を上回った。FHAのローン金利も3.83%となり、前週の3.80%を超えている。

30年物住宅ローン金利、頭金の割合が低いケースだと全米では急伸。

zillow
(出所:Zillow)

申請全体に占める借換の割合は51.0%と、前週の52.0%から低下。金利上昇を迎え借換が下押しし、2014年5月以来の低水準近くを保つ。2013年5月以来の高水準となった1月16日週の73.9%が遠くなった。

高級住宅建設最大手トール・ブラザーズが発表した2−4月(第2四半期)決算では、純利益が前年同期比4.1%増の6790万ドルだった。希薄後の1株当たり利益は0.37ドルとなり、法人税率の下方修正もあって市場予想と0.35ドルより強い。売上高は1%減の8億5260万ドルで、市場予想の8億6120万ドルに届かなかった。引き渡し軒数は2%減の1195軒。受注残は4387軒で、平均価格は79万4000ドル。平均引き渡し価格は1%上昇の71万3000ドル、新規契約は13%上昇の82万6000ドルだった。粗利益率は23.7%で、前年同期の25.3%から低下した。

2015年度(2015年10月末終了)は5300〜5900軒の引き渡しを見込み、従来の5200〜6000軒からレンジせばめ上限を引き下げた。平均引き渡し価格は73万〜76万ドルとし、従来予想の72万5000〜74万ドルから上方修正している。粗利益率は26%を見込み、純利益および利益率の改善を予想した。株価はNY午前、売上が予想以下だったほか見通し引き渡し軒数の下方修正を意識し一時2.3%下落した。

——MBA住宅ローン申請件数指数は、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派寄り見解や4月FOMC議事録を背景に9月利上げ観測への思惑が高まるなか金利が上昇し、借換が押し下げました。逆に言えば、金利上昇局面でも今後の上振れを意識した駆け込み需要が新規を支えています。米4月住宅着工件数が目覚ましい数字を叩き出し、米4月新築住宅販売件数も順調な消化も、そうした需要を示唆しているのでしょう。

トール・ブラザーズのロバート・トール最高経営責任者(CEO)兼会長が、決算資料で「住宅市場は確固たる基盤を築いており、正しい方向へ向かっている」との見解を示したほか、「ペントアップ・ディマンドが緩やかで長い回復を支える」と認識を表明したように、住宅市場はモメンタムを維持する期待が高まりつつある。Fedの2トップの1人、フィッシャーFRB副議長までマーケットに利上げに備えよとのメッセージを送るなか、ペントアップ・ディマンドや駆け込み需要が引き続き住宅市場を支えるかはFedの政策舵取りに掛かっています。

(カバー写真:PR Web)

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