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米新規失業保険申請件数、6月雇用統計サンプル週に減少

by • June 18, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1605

Jobless Claims Fall More Than Expected In June Jobs Report Survey Week.

米新規失業保険申請件数は、6月13日週に26.7万件と市場予想の27.5万件を下回った。前週の27.9万件からも減少。2000年4月以来の数値に近づいた5月15日週の26.4万件(26.5万件から修正)へ接近している。米労働省は今回、特殊要因を挙げていない。4週平均も27万6750件となり、前週の27万8750件から減少。2000年4月以来の低水準を記録した5月15日週の26万6500件(修正値)を上回る水準を保つ。なお、米5月チャレンジャー人員削減予定数は改善していた。

米新規失業保険申請件数、4週平均は15年ぶり低水準から緩やかに増加。

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(出所:DOL)

6月6日週までの継続受給者数は、222.2万人。前週の227.2万人以下ながら、2000年11月以来の低水準を迎えた前週の220.4万人(修正値)を上回った。被保険者に占める失業者の割合は2週連続で1.7%となり、1971年以来の最低に並ぶ1.6%から上昇したままだ。州別での新規失業保険申請動向をみると、増加が目立つ州はカリフォルニア州で1万917人増、ペンシルベニア州で4130人増、メモリアル・デーの週末に洪水が直撃したテキサス州で3489人増、イリノイ州で3008人増、フロリダ州で2502人増と、大都市が並ぶ州が入った。減少した州はミズーリ州で827人減、ネブラスカ州で195人減、ニュー・メキシコ州で177人減、カンザス州で171人減、ノースダコタ州で149人減となる。

BNPパリバのデレク・リンゼー米エコノミストは、結果を受けて「労働市場のたるみが着実に吸収されつつある」と振り返った。また、今週が米6月雇用統計のサンプル週に「4週平均が2000件減少し27万6750件だった」と評価。5月のサンプル週は26万6500件で、米5月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は年初来で最高を記録していた。

——米新規失業保険申請件数は約15年ぶり低水準近くを保ち、労働市場の改善を裏打ちしています。6月米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文では「労働資源の活用不足はいく分、減退してきた」との表現に差し替えられましたが、一段と上方修正されてくれば、利上げへの扉が開かれたことになるのでしょうか。

(カバー写真:Gvahim/Flickr)

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