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米6月消費者信頼感指数は5ヵ月ぶり高水準、消費拡大期待を後押し

by • June 30, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1583

Consumer Confidence Surges In June, Tailwind For Consumption Outlook.

米6月消費者信頼感指数は101.4と、市場予想の97.4および前月の94.6(95.4から下方修正)を上回った。2007年8月以来の高水準だった1月の103.8に接近している。前月分が下方修正されたため、3ヵ月平均は96.8と5月と変わらず。内訳をみると、現況指数が111.6と前月の107.1を超え4ヵ月ぶり高水準だったほか、見通し指数にいたっては94.6と前月の86.2から急伸し3ヵ月ぶりの高水準へ切り返した。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ・経済指標ディレクターは、今回の結果に対し「5月の小幅上昇に続き6月は大きく上向いた」と振り返り、特に過去2ヵ月間と比べ「見通し指数で一段と楽観度が増している」と分析した。所得への見通しはさほど変化しなかったものの「全体的に支出拡大を促すだろう」とも評価。これまでより、明るいトーンへシフトさせた。

JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは、結果を受け「消費者信頼感指数は消費動向をうらなう上で信頼に足る指標とは言い難いものの、5月に続き消費者が財布の紐を緩めつつある可能性を示した」と指摘。翌7月1日発表の米6月新車販売台数こそ、試金石とまとめた。

夏が到来し、開放感かさなって支出も増加?
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(出所:Adam Tinworth/Flickr)

今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは、マイナス4.3。5月のマイナス6.6から縮小し、2008年2月以来の水準へ改善した1月のマイナス3.9に近づいた。現況指数のうちビジネス環境と雇用がそろって好転したほか、見通し指数でもビジネス環境と雇用で楽観度が強まりをみせている。以下は、結果の詳細。

ビジネス環境については、「良い」が上昇し「悪い」が低下
「良い」26.4%→前月の24.7%から上昇、前年同月は23.4%
「悪い」17.8%→前月の17.9%から低下、前年同月は22.8%

労働市場については、「豊富」が上昇し「困難」が低下するも「困難」が上回る水準で変わらず
「職が豊富」21.4%→前月の20.6%から上昇、前年同月は14.6%
「職探しが困難」25.7%→前月の27.2%から低下、前年同月は30.7%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は、「良くなる」が上昇し「悪化する」が低下
「良くなる」18.5%→前月の16.0%から上昇、前年同月は18.4%
「悪化する」9.8%→前月の11.3%から低下、前年同月は11.5%

6ヵ月先の労働市場への見方は、「増加」が上昇し「減少」が低下、3ヵ月ぶりに「増加」が「減少」を上回る
「雇用が増加する」17.8%→前月の14.7%から上昇、前年同月は16.3%
「雇用が減少する」15.1%→前月の16.6%から低下、前年同月は18.4%

6ヵ月先の所得への見方は、「増加」と「減少」がそろって低下
「増加する」17.5%→前月の17.6%から低下、前年同月は16.7%
「減少する」10.2%→前月の10.7%から低下、前年同月は11.4%

購入見通しは、上昇が優勢。住宅こそ5.9%と2014年11月以来の高水準だった前月と変わらなかったものの、自動車は13.0%と直近で最高を示した。旅行は45.1%で、前回の42.8%から上昇。ただ主要機器は46.5%と、前月の50.5%から低下し5ヵ月ぶり低水準を示した。

——調査期間中はギリシャ支援協議が膠着していたものの、アメリカ人のセンチメントは我関せず。米株高や労働市場の改善を背景に、勢いを取り戻しました。プエルトリコのデフォルト問題で破産法が適用され秩序だったものとなり足元の米株安が収束すれば、消費が成長のけん引役を担う期待が再燃します。

(カバー写真:Zürich Tourismus/Flickr)

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