Puerto Rico Sees A Lay Of Light Amid Ongoing Crisis.
プエルトリコの債務不履行(デフォルト)問題は、早々に解決の兆しを見せています。
プエルトリコ電力公社(Prepa)と債権者は、最悪の事態を回避する見通し。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が関係者の話として、30日に観測気球を上げています。記事では債権者との間で結ぶ支払い猶予契約(forbearance agreement)の更新に触れておらず、約4億ドル相当の利払い分を支援する方向で検討中だという。債務残高90億ドルを抱えるPrepaが7月1日を期限とする利払いに間に合えば、ドミノ倒しを免れ自治領で最初のデフォルトを潜り抜ける余地が生まれます。
非課税で高利回りのプエルトリコ債にはヘッジファンドが飛びついただけでなく、低金利を背景に上場投資信託(ETF)や投資信託の資金流入が著しく家庭の虎の子を預かる運用者としては最も穏便なかたちで妥協点を探りたかったのでしょうか。モーニング・スターの統計を元にAPが伝えたところ、米国の債券ファンド1884本のうち、377本がプエルトリコ債を含み額面にして113億3000万ドル(約1兆3820億円)に及ぶ。最も多い発行体はオッペンハイマー・ファンズでトップ20のうち16本を占め、その他ではフランクリン・アドバイザーズの名前を連ねます。プエルトリコ債を最も多く含む債券ファンドは、こちらをご参照下さい。ETFでは、”Market Vectors High-Yield Municipal Index ETF (HYD)”が代表銘柄として挙げられます。
プエルトリコの債務不履行リスクを引き金に、ご覧のノーズダイブ。
米国のギリシャたるプエルトリコが汚名を返上し、デフォルトを乗り切ればFedの不確定要因も後退する。フィッシャーFRB副議長が30日、9月利上げの可能性を排除しなかったのはプエルトリコに一抹の希望の光を見出したからかもしれません。
(カバー写真:peoplesworld/Flickr)
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