Mortgage Applications Erase Last Week’s Decline.
全米抵当貸付銀行協会 (MBA)住宅ローン申請件数指数は、7月3日週に前週比4.6%上昇し383.5となった。前週の4.7%の低下を、ほぼ打ち消している。新規が6.6%上昇の212.4と、前週の4.1%を相殺。前年比では31.6%の上昇となり、前週の13.9%から加速した。18週連続でプラス圏を保つ。借換は2.7%上昇の1342.9となり、2014年12月以来の低水準から回復。前年比では13.7%上昇し、前週の1.2%の低下から大きくプラス反転した。
30年固定金利型の住宅ローン金利(平均)は4.23%となり、2014年12月以来の高水準をつけた前週の4.26%から小幅低下。2013年5月以来の低水準を示した1月30日週の 3.79%からは、20週連続で上振れしている。15年固定金利型(平均)は3.41%と、 前週の3.44%を下回った。FHAのローン金利も4.01%となり、前週の4.04%以下にとどまる。
30年物住宅ローン金利、上昇スピードは一服。
申請全体に占める借換の割合は48.0%と、前週の48.9%から低下。金利高止まりを反映し、2009年6月以来の水準へ低下している。借換は2014年5月以来の低水準近くを維持し、2013年5月以来の高水準となった1月16日週の73.9%から大きく遠ざかったままだ。一方で全体に占める金利変動型の割合が7.1%と過去2週間の7.0%から上昇、2014年12月以来の最高を示す。
MBAのリサーチ・経済部門ヴァイス・プレジデントのリン・フィッシャー氏は、結果を受け「雇用の回復と金利上昇(による駆け込み需要)を支えに新規購入指数がけん引した」と振り返った。もっとも「海外での不透明性を背景に金利が低下したとはいえ、4月時点を0.4%ポイント上回り借換指数を2009年6月以来の水準へ低下させた」とも付け加え、手放しで内容を評価していない。
——足元でMBA住宅ローン申請件数指数はレンジを維持し、なかなか上昇気流に乗れません。米6月雇用統計が巡航速度だったにも関わらず、上向きつつある金利動向とギリシャ債務危機や中国株安がセンチメントを押し下げた感は禁じ得ない。さらに本日はマイクロソフトが新たに7800人もの人員削減を行うと報道されており、頼みの綱である労働市場にも不穏な影が差しています。サブプライム問題の一端を担った金利変動型ローンがジワリ上昇している点も、気掛かりです。
(カバー写真:Jessica Merz/Flickr)
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