Mortgage Applications Fall, Purchases Drag Down.
全米抵当貸付銀行協会(MBA)住宅ローン申請件数指数は、5月13日週に前週比1.6%低下し482.6だった。前月の0.4%の上昇から転じ、過去4週間で3回目の低下を示す。新規が5.8%低下の222.0と前週からマイナス転落し、過去5週間で4回目の低下となり全体を押し下げた。反対に、借換は1.4%上昇の1991.5と続伸した。米4月小売売上高が予想外に強かったほか米4-6月期国内総生産(GDP)が2%超えとなることが有力視され金利が低下せず、新規が下振れした格好だ。MBA住宅ローン申請件数指数の前年比(季節調整前)は18.4%上昇し、前週の18.6%上昇から若干低下した。新規も11.7%上昇(前週は14.2%上昇)するにとどまり鈍化したが、借換のみ24.4%の上昇(前週は23.0%の上昇)とヘッドラインに反し伸びを広げた。
30年固定金利型の住宅ローン金利(平均)は、前週と変わらず3.82%だった。1年前の4.04%以下にとどまり、過去3年間で最低付近にて推移していた。15年固定金利型(平均)は前週の3.06%から3.02%へ低下。FHAのローン金利は前週通り、3.74%だった。
MBA住宅ローン申請件数指数、t低金利の割に上振れせず。
新規の低下が足を引っ張ったが、発表元のMBAによると「季節調整済みの新規購入指数は、2月以来最低でジャンボ・ローンと呼ばれる41万7000ドル以上の高額ローンで低下が目立った」という。
申請全体に占める借換の割合(件数ベース)は54.7%と、前週の52.8%を下回った。2009年6月以来の低水準となった2015年7月3日週の48.0%から切り返した水準を維持。ただし2013年5月以来の高水準となった2015年1月16日週の73.9%からは、大きく遠ざかったままだ。
――MBA住宅ローン申請件数指数は、金利自体は低水準で推移するものの高額住宅ローンをはじめ需要を喚起できませんでした。当該週に発表があった米経済指標を受けて、金利先高観が強まった可能性があります。金利上昇を前にした駆け込み需要はみられず、逆に高額ローンを中心に潜在的買い手が尻込みしたのか。4月26~27日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、大半の参加者が経済指次第で6月利上げは適切としていました。おかげで米10年債利回りは約2週間半ぶりの水準へ上振れしており、少なくとも5月20日週はMBA住宅ローンが一段と低下する余地が残ります。
(カバー写真:Will Smith/Flickr)
Comments
4月FOMC議事録、6月利上げカードを温存 Next Post:
米新規失業保険申請件数は減少も、年初来平均を小幅に上回る