LMCI Posts First Gain In 7 Months.
米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した米6月労働市場情勢指数(LMCI)は1.0ポイント上昇し、市場予想の±0より強い結果となった。前月のマイナス0.1(マイナス1.9から上方修正)を超えただけでなく、7ヵ月ぶりに上昇に反転。サブプライム危機が火を噴く直前に低下トレンドへ突入した2007年5月から2009年6月までのサイクル以来、最長のマイナスから脱した格好だ。米7月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)が2ヵ月連続で20万人台に乗せたように、LMCIはプラス圏へ切り返した。
景気後退に陥った2007年12月から2009年6月まで372.9ポイント低下した後、回復サイクルに入ってから322.2ポイント取り戻した。景気が改善していく過程での平均上昇幅は約4ポイントであることを踏まえれば、12ヵ月以内に低下幅を相殺する見通しだ。ただし、足元で低下が続くだけに景気後退に陥った後の穴埋めに時間が掛かる可能性がくすぶる。
LMCI、7ヵ月ぶりにプラス圏を取り戻す。
(作成:My Big Apple NY)
――6~7月の米雇用統計に合わせ、米7月LMCIは漸くプラス圏に達しました。米新規失業保険申請件数と歩調を合わせ、労働市場の好調ぶりを示します。米7月雇用統計では不完全失業率や長期失業者で前月から改善に翳りをみせたとはいえ、賃金もしっかりしておりLMCIのプラス圏回復を後押ししたもよう。その反面、FF金利先物は8日の時点で引き続き9月利上げ織り込み度を18%とし前週末の15%から上昇しつつ、小幅にとどまり利上げをめぐっては未だマーケットは慎重な見方を維持しています。イエレンFRB議長がジャクソン・ホール会合で9月利上げ地ならしに着手するのか、注目です。
(カバー写真:Casey/Flickr)
Comments
米6月貿易赤字、2015年3月以来の高水準へ膨らむ Next Post:
トランプ候補の経済政策、無党派層獲得のカードとなるか