Markit PMI Edges Down, But Avoids Contraction.
米9月マークイット製造業PMI速報値は51.4となり、市場予想並びに前月の52を下回った。3ヵ月ぶりの低水準。金融危機以前の平均値54.1への回復が、また遠のいた。項目別では新規受注をはじめ生産などが前月以下となり、新規輸出受注は4ヵ月ぶりに分岐点を割り込んだ。ただ暗い数字ばかりではなく、雇用は改善し仕入価格も小幅ながら上向いた。
ティム・ムーア・シニアエコノミストは、結果を受け「生産動向は鈍いながらも上半期より好転し、雇用や仕入れ価格も上向いた」と振り返った。最も新規受注は「主な懸念材料」と指摘。年末にかけ生産を押し下げかねないとし、米連邦公開市場委員会(FOMC)の追加利上げは「12月」と予想した。
マークイット製造業PMI・速報値は小幅鈍化、ISMのような分岐点割れは回避。
――各連銀が発表する製造業景況指数はNY連銀が分岐点割れを維持したとはいえ前月から下げ幅を縮小し、かつフィラデルフィア連銀やカンザスシティ連銀では分岐点を回復しました。その割に、米9月マークイット製造業PMI・速報値はさえません。特に世界景気の減速が続くなか、新規輸出受注は分岐点割れ。油田サービス大手ベーカー・ヒューズが発表する石油リグ稼働数は23日週に418基と2月以来で最高となりシェール関連で回復が著しいものの、製造業活動が明白に上向いた様子はまだ見えていません。
(カバー写真:darkday/Flickr)
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