NFIB Small Business Optimism Jumps To 12-Year High After The Election.
米1月NFIB中小企業楽観度指数は105.9となり、市場予想の105を上回った。前月の105.8をわずかながら上回り、2004年12月以来の高水準。なお同指数は、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表する労働市場情勢指数(LMCI)に含まれる。
発表元である全米独立企業盟(NFIB)のウィリアム・ダンケルベルグ主席エコノミストは、結果に対し「1983年のようなセンチメントの上振れがみられる」と指摘。当時はレーガノミクスを追い風に、4.6%の成長を経て1984年には7.3%増を達成したため「足元の動向は高成長の兆候ではないか」と予想した。
楽観度指数のうち「雇用を増加させる」との回答は2006年11月以来の高水準。
内訳をみると、13項目中プラス圏にのせた項目は2016年11~12月に続き10項目だった。今回は「経済がより良くなる」が前月に続き、2002年3月以来の高水準を達成。また「売上の拡大」も7位から2位へ急伸した。一方で「賃上げ見通し」、「採用見通し」は前月を上回りつつ他項目の上昇が目立ちランクダウンしている。以下は、項目ごとの変化。
「経済がより良くなる」48%<前月は50、2002年3月以来の50%乗せ、6ヵ月平均は15%
「求人件数」31%>前月は29%、6ヵ月平均は29%
「賃金」30%>前月は26%、6ヵ月平均は25%
「売上の拡大を予想」29%<前月は31%、6ヵ月平均は13%
「設備投資を拡大した」27%<前月は29%、6ヵ月平均は27%
「事業拡大に良いタイミング」25%>前月は23%、6ヵ月平均は14%
「賃上げ見通し」18%<前月は20%、6ヵ月平均は17%
「採用見通し」18%<前月は16%、6ヵ月平均は13%
「販売価格の上昇」5%<前月は6%、6ヵ月平均は3%
「在庫を増加させる」2%<前月は4%、6ヵ月平均は1%
「信用状況が緩和する」−3%>前月は−6%、6ヵ月平均は−5%
「在庫満足度」−5%<前月は−3%、6ヵ月平均は−4%
「黒字トレンドにある」−12%>前月は−14%、6ヵ月平均は−18%
――米1月NFIB中小企業楽観度指数はトランプ政権発足前からインフラ投資、法人税減税を含む税制改革、規制緩和への期待感から大きく上振れを経て高水準をキープしています。「経済がより良くなる」のほか「設備投資の拡大」「採用見通し」、「賃上げ見通しが小幅低下したとはいえ、調整の域内と解釈でき米成長は少なくとも1~3月期に3%乗せとなる公算大。原油価格の持ち直しも重なって米1月ISM製造業景況指数も2014年11月以来の水準へ上向いているため、製造業を中心にしっかりした足取りの成長が見込まれます。
(カバー写真:ThoroughlyReviewed/Flickr)
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