Grammy Award 2013, It’s All About Retro!
ちょっと観ない間に、音楽業界は変わりましたね。いつのまにかエレクトロ旋風は終わりを迎えたのか、レトロが主流に取って代わったとは。個人的には、80sは大好きでもユーロビートにダブステップを掛け合わせた合成なりきりエレクトロに辟易していたので、ちょうどよかったかと。はい。
アルバム賞を獲得したマンフォード・アンド・サンズやら、新人賞とシングル大賞の2冠に輝いたFun.、ゴティエなんかも、銀杏並木や夕日を連想させるノスタルジーが漂う曲調ですもんね。6部門をさらった去年のアデル旋風で、レトロ全盛期に火を点けたのかもしれません。
マンフォード・アンド・サンズ、ボーカルの奥様はキャリー・マリガン、そろって古風な魅力。
そういえば、ドラマでもアメリカでは英国ドラマシリーズ「ドーントン・アビー(Dowtown Abbey)」が底堅い人気を誇ってますし、ひそかに全米ではレトロブームが浸透しつつあるのかも。ドラマ「グリー(Glee)」も、レトロブームの開拓者だったといえるでしょう。学生ドラマを彷彿とさせる合唱団を主軸に懐メロを中心にカバーするなんて、セピア色の風景ではありませんか!
アーティストとしては髪型は無造作風、古着ならコストもかからなくってお得です。音楽としても味わい豊かで飽きがこない回顧的作品なら、ハイパービートに疲れたリスナーの耳にやさしく馴染みやすいのではないんでしょうね。
ラップ/ソング・コラボレーションで受賞したザ・ドリームとJay-Zです。Jay‐Zが古典的にタキシードでまとめているのに、なぜザ・ドリームが懐古的かですって?Jay-Zが受賞コメントで「I’d like to thank the swap meet for his hat(帽子のごちゃ混ぜ加減に感謝するよ)」とからかったの、お分かりです?
帽子の「Boys N’ The Hood」とは、ロサンゼルスのゲットーに生まれ育った黒人青年達の姿を追った1991年公開の映画なんです。もう一つの「Parental Advisory」とは、ペアレンツ・ミュージック・リソース・センターの提唱によって作られたステッカー。露骨な性的表現やFワードなどを盛り込んだラップのアルバムを中心に、子供の視聴への指導が必要な作品として貼り付けられました。
2月は「Black History Month(黒人歴史月間)」であるため、ザ・ドリームとしては黒人としてのアイデンティティを昔なつかし金ネックレスともにアピールしたつもりなんでしょう。ただ、ちょっとこれは寄せ鍋過ぎて暑苦しかった・・。ちなみにJay-Zの爆弾投下で、グラミー賞でのツィッター件数トップの11万6400件を稼ぎ上げました。プリンス殿下がアルバム賞を発表したときの10万9400件をゆうに超えてます。
昔といえばいい過ぎですが、ジャスティン・ティンバーレイクが新曲「Suits & Tie」を引っさげ、5年ぶりにグラミーでパフォームしましたね。Jay-Zとのコラボは、さすが大人のダンディズムを感じさせてくれます~。N’ Sync時代の巻き毛の少年っぷりはどこへやら。30代の男の色気をたっぷり醸し出しつつ、あのやるせないファルセットボイスは健在。あえてアップテンポのダンス・チューンでないところが、大人の印です。
ジャスティンじゃなかったり、盆踊りで終わってしまうところでした!
残念極まりなかったライブは、ボブ・マーレイのトリビュートでしょう。ブルーノ・マーズがポリスをサンプルした「Locked Out of Heaven」、スティングが登場して「Walking on the Moon」って、いったいぜんたいボブ・マーレイとどういう関係があるっていうんでしょ。ボブ・マーレイの影響力という意味は理解できるとして、寂しい限り・・。リアーナがボブ・マーレイの息子であるジギー、ダミアンと「Could you be loved」を歌っても、取り繕い感はぬぐえず。誰もレゲエ歌手じゃないところが、また悲しかったです。
スティングの出演はポイントが高かったとはいえ、もっと人選・選曲の余地があったでしょうに。
おまけで言わせていただくと、カントリー歌手キャリー・アンダーウッドはよかったです~。何がって、衣装です!年末の紅白歌合戦では小林幸子が出場叶わず、夢の舞台を拝見できませんでしたよね。その代わり、キャリーが電飾ドレスで観衆を沸かせてくれ巻いた!今度の彼女、歌だけではなく衣装の進化に期待しましょ♪
大型化するのか工夫を凝らすのか・・キャリー姐さん楽しみにしてます!
Comments
50年後の快挙☆スカイフォールがBAFTA最優秀英国映画賞を受賞 Next Post:
【追記】オバマ大統領2期目の一般教書の後は、マルコを求めて三千里