ベラルーシ人の友人からTextを受け取り、ジャズを聴きに行くことしました。場所は何と145丁目のディープ・ハーレムです・・・。そこで午後9時半に待ち合わせしようと示した合わせものの、出掛ける前に電話してみると、案の「not there yet(まだ店に着いてないよ)」ですって。しかも受話器の向こうで男性の声がしたので、聞いてみると案の定、共通の男友達のアパートでくつろいでいたようで。
彼の家は117丁目とベラルーシ人宅より地下鉄の駅に近いので、ひとまずは地下鉄の2番線で116駅に向かいます。
↓Lenox avenue周辺はレストランやらBARやら、にぎやかでございます。
幸い地下鉄は週末の割にすぐに到着して、30分後には34丁目駅から116駅にたどり着きます。Lenox aveを左側にワンブロックほど進むと、アメリカ人の友人が3年前に購入したタウンハウスが現れ、呼び鈴を押しました。
ゆうに2mを超えるアメリカ人の友人が扉を開け、腰を大きくかがめてHugでご挨拶。中へ通されますと、ベラルーシ人の友人と別のアメリカ人がグラスを傾け、談笑しておりました。どおりで出掛けてないはずですよ。友人自身がクラブの元ドアマンなだけあってか、彼はカクテル作りの名人なので、既にTipsy状態だったわけですね。
重い腰を上げてようやく持ち主にふさわしい巨体のHummerで、145丁目へ。道中は別のアメリカ人がロシア人女性と結婚していた経験があるという話が飛び火して、ロシア問題が焦点です。とはいえ、ベラルーシ人のロシア談話は付き合いの長い私とハンドルを握るアメリカ人は、耳にタコでしたが・・・。
↓Hummer3、女性がスカートで乗り込むにはちょっと面倒な車です。
ちなみに私と複数のアメリカ人男性との結論は、ロシアをはじめとした東欧女性は土地柄のせいか、非常に頑固で有名。たとえ1+1=2と明確な回答があったとしても、彼女が3と言えば絶対に3で決して自分の間違いを認めないのですよ・・。
10分後に145丁目とニコラス・アベニューに到着です。住所のとおり、お店の名前はSt. Nicks。赤い扉が目印です。既に時計の針が午前11時を過ぎていたせいかウナギの寝床のようなお店は、鈴なりの人でいっぱいでした。人波をかいくぐるのも、一苦労。ようやくホウキの柄の部分のようなバーカウンターを通り抜けた後は、ホウキの先のように広がったステージがみえてきました。
↓店の入口。50年以上の歴史を誇るお店です。
ボーカル、キーボード、トランペット、コントラバス、ギターのフルバンドで、モダン・ジャズが心地よく店内を揺らしております。客層は地元の住人が多いなか、白人の顔も多く見受けられ、ハーレムの多様化が伺えました。まあ、このお話は明日にとっておきましょいう・・・。
↓フルバンドで、観衆はおしゃべりもせずに聴き入っていました。
バーカウンターの端っこに陣取って音楽聞き入っておりますと、カウンターからアジア系の女性がが鳴り声をたてて、ドリンクのオーダーを訪ねて参りました。私は気乗りしなかったのですが、横からアフロ系男性もドリンク・オーダーをけしかけてきたので、ウォッカトニックをオーダーします。
アドミッションを徴収しない分、ドリンクをオーダーしてもらわないと困るのでしょうね・・・。そういういきさつが分からなくもないですが、ちょっとこの押し売りドリンクは勘弁願いたいです。音楽は悪くなかったのですが、私は10分で店を出てしまいました。
とはいえ、お店の面目のために申し上げておきますが、このお店はデューク・エリントンのジャズバンド出身でデュークと同じくピアニストだったラッキー・ロバーツが始めた由緒正しきジャズ・バーなんですよ。開店した時から改装していないので、当時の趣を体感できる、貴重なお店なんです・・・。
↓デューク・エリントン。「侯爵」というあだ名はその優雅な立ち振る舞いからついたそうな。
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999、ハーレムでもお客さんは・・・