昨日のお話の続きです。
145丁目にあるSt. Nicksのジャズバーはあまりの人混みとローカル的な色合いが濃厚過ぎて、所詮は神戸から来た日本人の私には、ディープ過ぎました。というわけで、ひとり回れ右して、お店を後にすることに。このとき、ベラルーシ人から烈火のごとき怒りを買ってしまいましたが・・・。
私の好みを熟知するアメリカ人の友人は、笑顔で送ってくれた上に、タクシーまで停めてもらいましたよ。そして、向かうはハーレムの入口近くに位置する109丁目はColumbus aveにある999です。
ところで、ハーレムの定義、ご存知ですか?ニューヨーク・タイムズ紙によると、East 96丁目とWest106丁目を底辺にして、155丁目までを指すのだとか。999も109丁目のWestにありますから、まごうことなきハーレムの区域にあるのです。
↓ハーレムと言えば、こういう風景がお馴染みかと思われます。
しかし・・・・。
扉を開けますと、5割近い顧客は白人系が多いのですよ。オーストラリア人だったり、フランス人だったり、はたまた普通にアメリカ人だったり。それもそのはず、ハーレムの人口形態が変化してきているのです。
↓あるレストランの風景、これでも112丁目周辺なんですよ~。
ハーレム中心地の白人の人口は1990年にはわずか635名だったのです。しかし2000年には2200人に拡大し、2008年には何と1万3800人へと膨れ上がっているのです。また、スパニッシュ・ハーレムと呼ばれる東側でヒスパニック系の人口が急増していることも、アフロ系アメリカンの比率を押し下げております。
結果、2008年のアフロ系アメリカンの人口は15万3000人と、全体の4割をやや超える程度にとどまり、1950年の34万1000人から半分以下に過ぎない状況なんですよね。ハーレムでもセントラル・ハーレムと呼ばれるエリアでは、一時は98%ものシェアを記録したにも関わらず、今となっては61%までに急低下しております。
時代が変わり、人が変わり、ハーレムの住民も多様化してきたわけですね。とはいえ、一部のアフロ系アメリカンの間では、伝統が失われるとしてアフロ系の人口減少を危険視している向きもありますが・・・。
↓ストリートを歩いてましても、白人比率の高さが著しい。
個人的には3年前にセントラルパークの最北部にあたる109丁目付近は5aveを歩いていたとき、ヨーロピアンらしき子供集団が引率をつれてツアーに来ていたことが印象に残ってます・・・。
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