インド系のゲイの友人に招待され、ウェスト・ブロードウェイへお出かけです。ご存知、ソーホーの西側を走るこの通りはラルフ・ローレン、ドルチェ・アンド・ガッバーナをはじめとしたレーベルが立ち並ぶファッションのメインストリート。さらに老舗のイタリア料理店シプリアーニ をはじめ、日曜にブランチ・パーティーで華やぐディーバ やフィリックス などのレストランが毅然とたたずんでおります。
日曜のブランチ・パーティーのメッカとも言えるこのストリートに、ひときわ異彩を放つお店がVia Dei Mille 。ひと目みただけでは独特の存在感には気づく由もありません。ただし店の前で築き上げられる人垣をみれば、ニューヨーカーから厚い寵愛を受けていることは一目瞭然です。
店の前で長いブロンドをなびかせ、スラリとした長身を生かし男性顔負けで客をさばくのはローレン。普段は人なつっこい笑顔を浮かべる愛らしい女性ですが、店の前に立つ姿はまるで仁王のようで、いつもその変身ぶりには驚かされます。前に進み出て挨拶を交わし、白いドアを開けエレクトロ・ミュージックの音の洪水へ飲み込まれていきました。
押し寄せる人波をかき分けかき分け進みながら、友人が見つかるのだろうかと心配したのも杞憂に終わりました。だって、一番奥のテーブルで美女とともにソファの上で両手をあげて饗宴に浸り切っておりましたからね・・・。やっとの思いでテーブルに着いた途端にウォッカ6割、オレンジ3割、クランベリージュース1割が調合されたグラスをいただき、ソファの上へ誘導されます。まだアルコールも入っていないのに、同じように自分をハイパーに引き上げなきゃいけません。遅れてくると、酔いが足りないのでちょっと困ってしまいます。
↓日曜のまだ明るい日射しの下でも、この混雑っぷり。
ここはイタリアから直輸入された食材を使った、正統派イタリアン・レストランなんです。パブロをはじめとした店員さん方々もイタリア移民が多くって、ユニフォームもトスカーナの空を照らす太陽のごときブライト・オレンジに、混じりけのない白を掛け合わせたギンガム・チェックだったり。ところが店内自体は、イタリアの「伊」の字も感じられません。
むしろキース・へリングやアンディー・ウォーホールを彷彿とさせるアートが所狭しと飾られ、ポップ・アートの世界に迷い込んだよう。他のお店もいいのですが、個性溢れるNYの新進アーティストの作品に囲まれて酔いしれるのも、オツなのです~。
↓ポップアートに囲まれて、芸術的にTipsyな皆様です。
Comments
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今度はトライベッカのペントハウスで、乾杯☆