サラ・ペイリン前アラスカ州知事、FOXニュースでアナリストとして登場し、お茶の間の右派のみなさまを喜ばせております。
そして
ついに、その日が訪れました・・・。待望のサラ・ペイリン密着リアリティ・ショー、その名も「Sarah Palin’s Alaska 」がこの日曜日に封切られました!!アラスカでの大自然を背景とした、母サラ・ぺイリンを頂点とする家族の肖像に迫ります。初回の視聴者数は驚愕の496万人!この数字がどれだけすごいかというと、放送局のTLC始まって以来の快挙で、米国での夜の定番(日本で言えば夜11時から開始する爆笑問題のショーと言えば近いかしら)、トークショーの視聴者数が350-420万人と考えると、かなりの好成績です!!
さらに辞書の権威、新オックスフォード米語辞書が今年の流行語大賞、Word of the Yearとして、サラの造語である「Refudiate」を選びました。この言葉、グラウンド・ゼロ周辺におけるモスク建設問題で飛び出した言葉なんです。モスク建設に断固反対するという意味で「Refuse(拒否する)」と 「Repudiate(否定する)」と言う言葉を組み合わせたものでございます。ま、2001年にはビヨンセ率いるデスティニーズ・チャイルドの曲から「Bootylicious」という言葉が辞書に加えられる栄誉に輝いていたことを考えると、あながちなきにしもあらず。ちなみにBootyliciousとは、グラマーな女性への賛辞ですが、ストリートっぽいというかゲットーな匂いはぬぐえませんね。製作に関わったビヨンセ本人も、「恥ずかしい」とコメントしていましたっけ。
閑話休題。
サラ、11月はノリにノッてます~。この調子が2012年の11月までもてば、奇跡ですな。サラ以外、特に民主党寄りのアメリカ人には世も末ですけど。
ちなみにTLC最高の視聴者数を打ち立てたリアリティ・ショーでは。
やっぱりやってくれました。リアリティ・ショーでもアンビバレンツな言葉の数々に、耳を覆わんばかりです!これでよくサラも放映を了承したなぁ、と呆れてしまう放言が続くのですよ。例えば、ボートで釣りに高じるシーン。熊と遭遇し、まさにグリズリー・マムを称するサラと本物ママ・ぺアーの一騎打ちとなったんですな。この場面で真っ先に「Cute!」と叫んだのはいいんですが、「Tell them get the heck out of here=やつらに出ていけって言ってやんなさいよ」なんて暴言が飛び出たのです。
↓自身を地上最強の野生動物になぞらえ、ママ・グリズリーと言ってたんじゃ・・。
また、熊との遭遇を振り返るシーンでは「I love watching Mama bear…. anything everything, it laying life for your kids―ママ熊を見るのは大好きよ、何をするにも、母親たるもの子供のために命を投げ出すの」な~んてステキなコメントを繰り出すかと思えば・・・実際に熊のそばでいざ釣りを開始する場面では「Let’s get the fish before the bears get fish―熊に取られる前に、さっさ魚を釣っちゃいましょ」って・・・。この編集、確信犯なんですかね。
↓ちなみに、アラスカ州内で保護野生動物に指定されている熊への接近し過ぎは禁止されてるんですが・・。
他に私が大爆笑したのは、ここ。いつものフルメイクにハーフアップにて肩で髪をなびかせながら、なぜかロック・クライミングに挑戦してたんです。途中で難所にぶつかり、岩の上で立ち往生するサラ。なぜか「Am I rock climbing or a rock star」って・・・。挙句の果てに、右にも左にも上にも下にも移動できずにいたところ、血迷ったのか「I don’t want to quit in front of people!-皆の見ている前でリタイアしたくないわ!」と絶叫する有様。このショー、もう共和党か民主党どちらかの陰謀にしか思えません・・・。
このハチャメチャな言動、バーナンキFRB議長にウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙に噛み付いた事件を思い出しますね・・。フェニックスでのコンベンションで、バーナンキ氏率いる米連邦公開市場委員会(FOMC)が決定した資産買取策第2弾(QE2)に対し、「Cease and desist!-中断し取りやめよ」と主張したんですな。背景として、食品価格の大いなる上昇を挙げていたんです。しかし、WSJ紙でFRB関連の記事を執筆する記者サディープ・レディがこれをやり玉に挙げて批判しました。食品雑貨は前年比で足元0.6%しか増加しておらず、過去最低の伸びである、と。
↓サラ、メガネの奥に光る瞳でバーナンキとWSJを狙い撃ち!
鬼の首でもとったかのようにサラ、自身のFacebookで「それはおかしいわ、だって11月4日付けの記事で、輸送業者やスーパーマーケットはコストを消費者に上乗せしているって記事を書いた張本人よ!」と糾弾した上で、「WSJの記者はWSJを読んでないのね!」と啖呵を切ったのですよ。レディも負けじとTwitterで「論点は食品雑貨が過去20年間でもっとも低い伸びにあるが、価格上昇を業者が消費者に反映できずにいることが一因」と指摘してました・・。レディもレディですが、サラもさすが、グリズリーのごとくあらくれでレディではなかったようです。しかし、FOXとWSJって両方ともニューズ・コーポレーション傘下なんですけど・・。
■追記:
サラ・ペイリンのリアリティ・ショーが初回、ケーブル局TLC過去最高の498万人を記録したとお伝えしましたが、翌週はまるで副大統領候補として彗星のごとくデビューした当時のように、墜落してしまいました。2週目は40%減の300万人だったとか。The Live Feed’s James Hibberdによると、視聴者層の平均年齢は57歳で、TLCの平均42歳を大きく上回るといいます。所詮、コチコチの保守派でしょうから、この数字はむべなるかな、ですな。
Comments
NY連銀、金融政策の運営について漫画で説明!反撃ののろし? Next Post:
過去最高値を遂げた金先物の裏で、別の「金」相場も上昇中