企業コンサルティング大手ユニバーサムが、2011年版就職希望ランキング100を発表いたしました。同調査は大学卒業者で1年から8年の勤務経験をもつ若手エリート1万306名が対象。今回の調査はベスト10を中心に、ヤング・エグゼクティブの志向の転換が見受けられましたよ。
では2011年版のランキング です。
1位 グーグル 24.79%
2位 アップル 13.45%
3位 ウォルト・ディズニー 9.41%
4位 米国務省 9.29%
5位 アマゾン 8.80%
6位 FBI 8.31%
7位 マイクロソフト 7.66%
8位 CIA 6.31%
9位 NASA 5.75%
10位 ティーチ・フォー・アメリカ 5.68%
↓ティーチ・フォー・アメリカとは、教育促進NPO。有名大学の卒業生を2年間、米国内で教育を施すことが困難な地域にある学校には教師として派遣しております。
お気づきになられたことでしょう。米連邦政府あるいは非営利団体がベスト10の半数を占めています。そしてディズニー以外では、ソフトウエア・IT関連大手がそろって上位に食い込みました。米国務省はウィキリークスの情報漏えい問題が発覚したにも関わらず、堂々のランクイン。権威失墜が騒がれたCIAも目覚ましいですね。
翻って、2010年のランキング をみてみましょう。
1位 グーグル
2位 アーンスト・アンド・ヤング
3位 プライスウォーターハウス・クーパーズ
4位 デロイト
5位 ウォルト・ディズニー
6位 KPMG
7位 JPモルガン・チェース
8位 ゴールドマン・サックス
9位 Nike
10位 FBI
2010年に上位の大勢を占めた会計事務所がすべて、2011年には圏外に滑り落ちていることが分かりますね。またGSやJPMも、陥落してしまいました。ちなみに2010年、米国務省は18位、CIAは26位、NASAは53位、ティーチ・フォー・アメリカは48位でした。
↓クリントン米国務長官はオバマ再選でも、2012年で辞任しちゃいますけどね・・。
反対に2010年のトップランナーだった会計・金融関連組はというと、2011年にはGSが26位、JPMが31位と大きくランクを下げました。2010年7月に通過した金融規制改革法案(ドッド・フランク法)を受けて、高収入が見込めないと見切りをつけたのでしょうか。会計組ではデロイトが46位、アーンスト・アンド・ヤングが62位、プライスウォーターハウスは73位、KPMGが90位に終わっています。金融セクターの評価損計上が一服するなど、景気回復に伴い需要後退を見越したのかもしれませんね。
政府・非営利団体への人気上昇は、安定志向と将来へのキャリア・アップの布石と考えている証左かもしれません。一般教書でオバマさん、米連邦政府職員の2年間の賃金凍結を発表しましたけど、実より名を取ったのか、安定性を重視したんでしょうかね。
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