財政悪化で、NYの治安に異変が起こるかもしれません。
NYポスト紙がNYの独立予算局の数字を元に伝えたところ、財政悪化の影響でニューヨーク市の制服警官の人数が1992年につけた過去最低の3万4825人を下回り、3万4413人となるといいます。1992年と言えば、いわゆるジョブレス・リカバリーの時代。フェデラル・ファンド誘導金利目標の引き下げも17回にわたり、同年9月に終了してました。、NYの犯罪率は当時最悪で囚人の人口は80年代後半の景気後退の流れも引きずり、1992年に11万1045人に及んだといいます。
↓2010年には24年ぶりの水準へ減少した囚人さん達、マイケルのThis is itをフィーチャーしたダンスを披露。
ところがNYPDの広報担当によると、NYPD独自の予想は3万4060人と、独立予算局の数字をさらに下回るんです。
その一方で、こんなニュースも。2010年の殺人死亡者数は536件と、前年比14%増となりました。治安悪化がひたひたと迫ってきているような数字となっています。今回の数字を押し上げたのは、黒人系。実に31%も急増していました。人口の4分の1しか占めていないのに、圧倒的な死亡者数は驚くばかり。全体の死亡者のうち、67%に達しております。一方で白人の死亡者数は前年比で27%も急減しておりました。アジア系とラテン系は、ほぼ変わらずだったようです。
実は先日も、NYで有名な黒人DJが地元スタッテンアイランドへ里帰りした折に、殺害されたばかり。黒人の死亡者数が急増している背景として、犯罪研究学で有名なジョン・ジェイ・カレッジの教授は、ギャング間での抗争が一因、と指摘したそうです。仮に抗争が経済的な背景を有しているのであれば、黒人の死亡者数の急増が意味することは大きいかもしれません。
↓スタッテン・アイランドは閑静な住宅地に見えますが、ヘイト・クライムの舞台になったり。
数字の上では米景気が回復の軌道をたどっており、エコノミストの試算でも1-3月期国内総生産(GDP)は3%前後の成長を達成しそうです。しかし最近になって再び、近所の5thアベニュー、マディソン・アベニュー、イーストビレッジなどに立っていたアパレル旗艦店やレストランなどが閉店に追い込まれています。新店舗がオープンする兆しもみられず、なんだか寂しいことになっていますので、NYPD制服警官の数が減るのは、心もとないです・・。
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エイプリル・フールのジョークと信じたい・・