引っ越し直前レポートを何度か書かせていただきましたが、今回も同じネタで恐縮です・・。先週末は、IKEAのお店に直撃して参りました。クリーム色の皮製ソファに始まり、ドレッサーもシャイニーな白を選んで、お部屋全体が白で埋め尽くされるなか、なかなか予算に釣り合うお目当ての白いTVスタンドが見つからず。Webで見つけたIKEAに目をつけ、ブルックリンの外れにある巨大旗艦店を目指すことにしたのです。
↓もちろんIKEAには、初めて乗り込みます!
午後1時40発のウォーター・タクシーと呼ばれるフェリーを利用するため、眠い目をこすりながら引っ越しの準備で疲労困憊の体をベッドから引き剥がします。約1時間前に家を出て正解。この日も4、5、6番のグリーンラインは6番のローカルは通常運転ながらエクスプレスの5番はメンテナンスのため完全休業、同じく4番も工事の影響でローカル運転でフェリーの埠頭近くの駅ウォールストリートには通じず。15分近くも地下鉄の到着を待った後、ブルックリン・ブリッジで降りて2駅分歩くことになったんです。
20分ほどテクテク歩いて、元勤務していたオフィス近くにあるPier 11へ到着。ビックリしました・・。周囲を見渡すと、ざっくり剃った頭からもみ上げだけを巻き毛にさせた特徴的なヘアスタイルと黒い衣服をまとった方々がずらり。そうです、正統派ユダヤ教徒がわんさかいらっしゃったんですな。ユダヤ人といえば倹約家、ということで最初は走り回る大量の子供をぼんやり見つめてたんですよ。
これがIKEAから帰る頃には、もう確信犯なのだと気がつきました。
何かと申しますと・・IKEAの巨大旗艦店があるブルックリンのはずれは、歴史的に熱心なユダヤ教徒の居住区に近いんです。つまり電車でマンハッタンへ向かうには、1時間以上かかってしまうような辺境地。そこで彼ら、週末は無料な上にマンハッタンまでわずか10分ちょいというIKEA顧客向けウォーター・タクシーに、家族総出でフル活用しているんですな。なぜ判明したかといいますと、帰りがけのウォーター・タクシーの乗降口でIKEAのバッグを持った人々に対し、警備員が乗船の誘導を始めたから。無賃乗船の人々と実際のIKEA顧客と区別していたからです。
↓小さい子供たち、トップデッキでは海にかじりついてましたっけ。
ユダヤ教徒の方々が全員とは言いませんが、さすが生活の知恵といいましょうか、何といいましょうか・・。ざっと調べてみると、IKEAまでのフェリー・サービスは現時点で週末のみ無料ですが、平日は往路が5ドル掛かります。ただしIKEA製品を10ドル以上お買い上げしたレシートを持っている場合、復路の5ドルは無料となります。
2009年7月にサービス変更を発表した当時、関係者は「ガソリン価格の上昇のほかに、IKEA顧客でない利用客のためにサービスを続けることができなくなったんです」と嘆息を漏らしておりました。仮にユダヤ人の方々の乗船を拒否すれば差別問題に発展しかねず、かといってIKEAの顧客の利用に支障がきたせばサービス実施の意味はなく。従って復路でIKEA顧客の乗船を優先することが、苦肉の策なんでしょう。
↓午後3時半過ぎのマンハッタン側の乗降口は、ご覧のような状態でした。
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