米株の個別銘柄の漁り続けたある日、24/7 wall streetという米金融情報サイトで、こんなニュースを発見したんです。
「Ten Brands That Will Disappear In 2012 」
1ページに堂々上位3位がランクインするなか、不名誉な1位に鈍く輝いたのは・・・ソニー・ピクチャーズ!!
バブル崩壊前夜の1989年にコロンビア・ピクチャーズを買収し、着々と映画界での地位を築き上げ1998年にはトライスター・ピクチャーズまで吸収しました。傘下の映画制作会社のコロンビアがスパイダーマンのメガヒットに導いたほか、今でもキャメロン・ディアス主演の話題満載コメディ映画「Bad teacher」が注目されています・・・とはいえ、2010年の売上は15%減の72億ドル。ゲーム機器部門の落ち込みは著しく、さらには最近はハッカー攻撃を受けて個人情報が漏えいするなど、散々な憂き目にあっております。
↓Bad Teacher、ポスターにある「She doesn’t give an F」というのがミソ。
6位に挙がったブランドは。
ソニー・エリクソン!!
2001年にスウェーデンの通信会社エリクソンと提携して生まれた携帯ブランドは、ソニーの携帯用音楽プレーヤーを搭載し、かつてはノキア、サムソン、モトローラに並び携帯電話市場をけん引しておりました。ポップで斬新なデザインも高い評価を受け、かくいう私もソニー・エリクソンの携帯を購入しましたよ。ところがRIMを代表とするスマートフォンの台頭に飲まれ、今となっては携帯音楽プレーヤーでもアップル追い抜かれ、2010年の売上は2008年から55%減の4300万ドルに落ち込む有様です。今では、台湾のHTCのような比較的、新規参入勢にも撃墜され、米国の携帯電話店では私がNYに移住して以来、一切見かけることはありません。
コマーシャルで「目のつけどころが、ソニーでしょ?」と謳っていた時代も、今は昔。映画でもかつてのように「VAIO」を見かけることがめっきり少なくなった昨今、同社の起死回生に期待したいところです。
ちなみにソニーを含む「2012年の消滅するブランド10」のランキングは、以下の通り。うなずくこと限りなしの顔ぶれに、時代の変化を感じます。
1位 ソニー・プクチャーズ・エンターテイメント
2位 A&W
→オール・アメリカン・ブランドという正式名称のように、バーガーを中心としたアメリカン・フードのチェーン店。NYではついぞお見かけしません。
3位 サーブ
→ご存知スウェーデンの自動車ブランド。GM傘下に入ったかと思ったら、オランダ自動車メーカーのスパイカーズの子会社ですか?短期滞在していたフランス人のお友達が80年代型旧式車両に乗っていた記憶が・・。
4位 アメリカン・アパレル
→奇天烈な社長と奇抜な広告がトレードマーク。型破りなデザインとカラーがお得意というイメージで、売れないアーティスト御用達風です。破産申請に直面してましたね。
5位 シアーズ
→格安スーパー、日本でいうとのころのといダイエーやジャスコ的存在。ウォルマートの安売り攻勢とネットの普及で存在薄に。
6位 ソニー・エリクソン
7位 ケロッグ・コーン・ポップス
→映画館以外でポップコーン食べてる人なんて、遭遇したことないです!
8位 マイスペース
→フェースブックの台頭でお陀仏間近ですな。
9位 ソープ・オペラ・ダイジェスト
→リアリティ・ショーがTV界を席巻した結果、吹き飛ばされてしまいました。米ABC局は6月、長寿シリーズ「All My Children』(1970年~)と「One Life to Live」にピリオドを打つことを決定。それぞれ1970年、1968年から続きTVの歴史と歩んできただけに、団塊世代のアメリカ人にはさぞかし切ないことでしょう。アカデミー・ノミネート俳優のジェームス・フランコが「ゼネラル・ホスピタル」に出演したのはオドロキでした。
↓ジェームズ・フランコ。UCLAを卒業後コロンビア大学で修士号、イェール大学院で博士号と学位集めにいそしむ一面も。
10位 ノキア
→寡占化が進むiPhoneをはじめとするタッチパネル式スマートフォンに乗り遅れ、洗練されたスタイルで売ってきた機能美も忘却の彼方へ。
↓E71に惚れて購入寸前までいったんですが、利用するSIMカードの問題で断念。
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