MDNAといえば、1980年代から活躍を続ける驚異のスーパースター、マドンナの通算12枚目のアルバムでした。MTVニュースによると、
「すでにオーストラリア、ベルギー、フィンランド、ハンガリー、韓国、台湾、スウェーデンで1位を獲得している。3月26日に全世界同時リリースとなった同作は、全英チャートで1位を獲得。ソロ・アーティストとしてはエルヴィス・プレスリーの記録(11枚)を抜き、マドンナは全英で最も多くのアルバムで首位を獲得したアーティストになった。これまでに12枚のアルバムが全英チャートで1位を記録している」
快挙どころか、歴史的なヒットとして数えられた名作--という扱いだったんです。本国ビルボード・アルバム・チャートでも見事トップに降臨。泣く子も黙るクィーン・オブ・ポップを体現したかと、前週までは数字を見た誰もが信じたんです。
↓MDNA。ダンスシーンを彷彿とさせるジャケットがマジカル。
しかし
マドンナ姐さんのアルバムMDNAはデビュー初週に35万9000枚を売り上げ堂々1位に輝いたものの、翌週の売上は・・・米3月雇用統計・非農業部門就労者数の結果より惨澹たるものでした。なんと前週比88%減と記録的な急落の4万6000枚です。桁を間違えたのかと思っちゃいますよね。2週目の落ち込みっぷりは、実に過去2番目の大きさだったんです。
なぜこんなに数字が落ち込んだのかというと・・NYポストが教えてくれたカラクリはこうです。
チケット・マスターという協力者を得て、「マテリアル・ガール・USツアー」のコンサート・チケットを購入した方々に、CDを手渡し、それを売上として計上していたんですな。基本的にチケット料金に盛られているというわけで、CDは「無料」ではありませんから、テクニカル的にビルボードにカウントされるんですよ。ただし、こうした手法はマドンナ姐さんの発明ではなく、往年のスターであるボン・ジョヴィからトム・ぺティーなんかも使用済みだそうです。
↓セカンド・シングルの「Girls Gone Wild」、変わらぬチャレンジ精神炸裂で完全R指定。
マドンナ姐さんの伝説は不動なんですから、こんな小細工しなくっても・・・と判断されるかもしれません。とはいえ、マドンナ姐さんの鉄人の身体をもってしても、華麗なダンスで観衆を魅了する時間は限られております。彼女の「パフォーマー」としての時間を考えれば、何としてもアルバム・チャート首位という金字塔を打ちたてたかったのでしょう。アメリカではマドンナのプロモーションに対し「閉店セール同然」なんて心ない嘲笑が飛び出すこともありますが、デビュー曲「ライク・ア・バージン」から見つめてきた私としては、マドンナ姐さんの不屈の精神には深く敬意を表しますよ!!
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