フェイスブックで、良きパパで知られるアメリカ人の男性いわく、「WTF!!!」と烈火のごとく怒りに燃えているではありませんか。何事かと思ったら、彼の7年生(中学1年生)になる男の子が、万引きしたそうな。普段からお子さんに「三大悪」として、「いかさま、窃盗、嘘(Cheat、Steal Lie)」だけは絶対してはならないと教えているだけに、ショックは相当だったもよう。声をかけてみたら、早速「外出禁止、3ヵ月小遣いなし!!」と絶叫してました。
彼に「お小遣いがないと、また悪いことするんじゃないの?」と子供のいないお気楽な私は、素朴な質問をぶつけたんですよ。すると彼は「いやいや、僕は改札ジャンパーの話で、ささいな盗みというものが人生の破滅の入口となるってことを教えるんだ」と息巻いております。何かと思ったら、地下鉄の改札であるturnstileを飛び越えて無賃乗車した場合の罰則のことでした。
↓MTAカードをスワイプして通過する改札機、慣れていないとまごつくこともしばしば。
昔は改札飛び越え無賃乗車の罰則は60ドル程度の罰金だったそうです。しかし4年くらい前から100ドルへ引き上げられ、今では罰金はそのままに警察が現場を抑えた場合、手錠をかけられて現行犯逮捕されてしまうんですって。2ドル50セントの乗車賃をケチったがために、お縄を頂戴した上に犯罪歴を背負うなんて割りに合わない・・・。どおりで駅の改札前に、ときどきMTAカードを持つ利用者に改札を通り抜けるため「スワイプさせて下さい」とせがむ人がいるはずです。
最近、アメリカでは少なくとも大手から中堅企業に務めるのに犯罪歴チェックは当たり前なんですよね。だからこそ、万引きをした少年の父として、アメリカ人の友人はちょっとした盗みでも人生を変える大事につながる説教し、罰則を加えることで再発を防ぐんだそうです。
地下鉄の無賃乗車くらいで逮捕なんて大ゲサ過ぎ、と思って調べたら、こんな記事を発見。地元紙デイリー・ニュースによると、MTAは2009年の無賃乗車(英語でfare beaterあるいはfare evader)件数は1850万件と見積もっていました。1日にして5万684回ですよ。片道料金2ドル50セントで単純計算した場合、MTAは1日当たり12万6710ドル=1013万6800円を失っていることになります。そりゃー無賃乗車に厳罰で処したくなりますよね。
↓警察も、改札口で目を光らせるはずです。
2011年上半期をみると、無賃乗車での逮捕件数は前年比5.5%増の1万2468件に及びました。召喚状にいたっては約3倍の3万8725件と、前年比で1.7%増加したそうです。最近地下鉄の駅周辺で警察官を多く見かけるのはテロ警戒だけでなく、見逃せない無賃乗車も理由のひとつなんでしょう。
Comments
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今度はNJで、XXしてるだけで罰金刑ですって・・・