2016:Obama’s America, An Absolute Conservative’s Favorite Movie.
共和党大会を8月27-30日に開催されますね。ミット・ロムニー候補がランニング・メイトに選んだポール・ライアン米下院予算委員長とともに、正式指名を受けることになります。
オリンピックも終え11月6日の米大統領選の火蓋がまさに切って落とされようとする昨今、「オバマ再選シナリオ」が存在することをご存知でしょうか。
その名も「2016:オバマのアメリカ」。
ベストセラー作家であるディネシュ・ドゥスーザが執筆した本が原作、と言えばピンと来る方も多いかもしれません。ドゥスーザはといえば、インド系アメリカ人とはいえエバンゲリストでゴリゴリの保守派の論客でフォックスや保守主義伝道者グレン・ロックの番組の常連。そんなわけでポスターからにじみ出ているように、オバマ米大統領が再選した場合のお先真っ暗ストーリーが色濃く反映されたドキュメンタリー形式の映画なんです。2016年に向けての、未来予想図ではありません。
冒頭は、アメリカ大陸に渡ってきたドゥスーザ自身の先祖の墓からスタートする作品。さすが手が込んでいて、「過去から探るオバマの描くアメリカ像を紐解く」という形式に則っています。
ハイライトは、これ。ケニヤに住むオバマ米大統領の義理の弟の独占インタビューです!
「ケニヤに住む弟ジョージには、心臓病をわずらう息子がいた。たった1000ドルの治療費を求め、ジョージが頼ったのは義理の兄であり、資産家であり、米大統領たるオバマではなく、なぜか赤の他人のドゥスーザだった--。」
インタビューでは、衝撃の事実に光を当てます。ジョージが2012年に米国ビザを拒否され、イギリス人のジャーナリストと組んで仕上がった本「Homeland」の出版社Simon & Schusterには、理由なく出版を差し止められたとも暴露しました。オバマが好んで口にする聖書の言葉が「We’re our brother’s keeper(我らは兄弟の守り手である)」であることが、痛烈な皮肉に聞こえてきます。
完全なるアンチ・オバマの映画、内容が内容なだけにロードショーは7月15日の封切は保守派の温床テキサス州の1館のみでした。それでもオスカー賞を総ナメにした映画「シンドラーのリスト」のプロデューサーであるジェラルド・モーレンが参加しただけあって、3万1750万ドル(251万円)と上々の成績だったんですよね~。ゴア元副大統領が製作した「不都合な真実」に匹敵するほどだったとか。木曜の無料上映では、当初は中規模シアターで間に合わせようと計画したところ、人が溢れ返って大規模シアターへ鞍替えしたといいます。それでも、200人にお帰りいただく有様だったんですって。
ジョージはインタビュー以前にドゥーザに電話で「My Brother」と呼んだとか。
この映画、IMDBの評価は、10点満点中7.1点と高評価。にも関わらずロムニー陣営がネガティブ・キャンペーンに利用しないところに、キナ臭さを禁じえません。
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