Slap In The Face : AIG May Sue US Government.
ビックリですね、目ん玉が落ちるというのは、まさにこのことでしょう。
だって金融危機のさなか政府に税金で救済されたAIG、他でもないアンクル・サムを相手取って訴訟に踏み切る可能性があるっていうんですから!!正気の沙汰とは、思えない・・・。
リスク投資が元で破綻しかけたAIG救済には、当時非難が殺到しデモもあちこちで展開。
以下、筆者まとめ。
「AIG、救済した政府を相手取った訴訟への参加を検討
2008年9月に発生した金融危機の荒波に呑まれ政府による救済を余儀なくされたAIGが、政府を相手取った訴訟への参加を検討するため9日に取締役会を開催する。ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙をはじめ、各メディアが8日に伝えた。
政府への提訴の先導役は、AIGで40年にわたって会長兼最高経営責任者(CEO)と君臨し金融危機後に職務を追われたモーリス・“ハンク”・グリーンバーグ氏率いる投資会社スター・インターナショナル。現時点でもAIGの大株主であるグリーンバーグ氏は2011年、米政府に対し憲法修正第5条『公的な利用のため賃金なしに』民間資産を接収してはならないとする規定に違反したとして提訴。米政府が1820億ドル投じAIG株を79.9%を取得後、同社資産を担保に15%もの不当な高利で融資を行っていたとして株主に損害を与えたと主張している。
CNBCによると、9日の取締役会ではスター・インターナショナルが訴訟に加わるよう45分にわたるプレゼンを行う予定。さらに米財務省やNY連銀の弁護士も参加し、数分間の反対説明を行う。NY連銀の関係者は、取締役会前にロイターに対し『申し立ては本質を欠く』と強調。さらに、実施された救済策以外の道筋があったと批判するグリーンバーグ側に対し『AIGには確かにNY連銀から融資を受け取る以外の選択肢があった、つまりは破綻だ』と不満を明らかにしていた。
AIGは、政府から自社株を完全に買い戻したばかり。最近ではテレビで、「ありがとうアメリカ(Thank you America)」と銘打ったコマーシャルを全米展開し始めていた。ニュースを受け、AIG株はNY時間午後1時までの段階で一時約2%下落した。」
青銅星章受賞歴のある退役軍人でもあるグリーンバーグ氏、どんな面持ちで取締役会の決断をうかがうのか。
百歩、千歩下がってAIGが元CEOへの敬意と配慮で一応の取締役会を開催するならまだしも・・・仮にAIGが訴訟に踏み切れば、アメリカ市民から総スカンを食らうこと間違いなしでしょう。マーケットも、報道を受け売りの洗礼を浴びせてますし。万が一、申し立てに加われば救済の歴史に「前例」という汚点を作ること必至ですな。取締役会は9日の開催を経て今月内に決断を下すそうですが、さてさて、どうなることやら・・。
【追記】
世間からの猛反発には抗えず、AIGはグリーンーグ率いるスター・インベストメントが引き起こした提訴には参加しない見通しです。米下院のピーター・ウェルチ議員(民主党、ヴァーモント州選出)は声明で「そんなこと考えるな(Don’t even think about it)」と釘を刺していましたしね・・。とはいえ、イメージダウンというダメージはついて回りそうです。
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