YOLO : Texting During A Job Interview.
携帯電話がアメリカ人の生活に欠かせなくなって、はや20年近く。大学生になってすぐ、あるいは子供の頃から携帯になじんでいた方々も多いのではないでしょうか。いわゆるミレニアルズ-2000年代に成人を迎えた世代が、これに当たります。18歳-34歳の年齢ゾーンですね。
スマートフォンが登場してからは、フェイスブックをはじめとしたソーシャルネットワーク、LINEやWhatsappなど簡易メッセージの利用など他者との交信がぐっと身近になりました。誰かと一緒でもスマホのチェックが当たり前となったご時世、アメリカでは面接という就職最前線で、人事担当者の目を丸くさせるような事態が見受けられているんです。
USAトゥデーによりますと・・・テキストに応じる面接者が増加中とのこと。
挙句の果てには、けたたましく鳴る電話をとる場合も少なくないそうな。労働市場の回復が遅々として進まず、米連邦公開市場委員会(FOMC)が毎月850億ドル相当の資産買入を実施しているというのに、大胆ですよね~。スマホ利用なら、まだマシかもしれません。ときには面接に親を連れてきたり、挙句の果てにはペットまで持ち込んだりする方もいらっしゃるそうな。
面接官の想像を遥かに超える行動で驚かせてくれるだけに、ファッションも思い思いなことが多いとか。近所へ買い物に出掛けるような気安い格好で現れたり、5人に1人はこういった極端な例に当てはまるというから、オドロキ。ここ3年で、特にこうした傾向が高まっているんですって。ツワモノ過ぎです!!
そのせいかヨーク・カレッジ・オブ・ペンシルベニアの調査では、人事担当者の約50%が新入社員に対し「プロフェッショナルではない」と認識していました。2012年の40%からさらに上昇しているんですね。
面接官にとって「非常識」と映る行為、本人にとっては「当たり前」なんでしょう。だって親が「ありのまま」の自分を受け入れ、愛してくれたのなら、ルールに縛られる必要なんてないですもんね。日本でいう「ゆとり」世代がこれに当てはまるんでしょう。
ミレニアルズの間で去年くらいからYOLOという言葉が浸透してきたのも、興味深い。YOLOとは
You
Only
Live
Once
「一生は一回しかない」という言葉の略で、アメリカン・ポップ・ミュージック好きの方にはお馴染みでしょう。私が去年訪れたフロリダ州フォートローダーデールにも、そんな名前のレストランBARがありましたっけ・・。サタデー・ナイト・ライブ(SNL)の出演者でジャスティン・ティンバーレイクとのデュエットでご存知、アンディ・サンバーグが所属するコミックバンドのザ・ロンリー・アイランドなんて、マルーン5のフロントマンであるアダム・レヴァインをフィーチャーした同名の曲をリリースしてました。
もうひとつ。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)をはじめ、若手のIT業界のスタープレイヤーが規範に則らない精神を貫いていることも影響を与えているのかもしれません。サンフランシスコの起業家は「実績」という礎を築いた上で、自由を手にしたと思うのですが・・。
ザッカーバーグCEOは、フード付きパーカーとジーパンでIPO説明会に出席したとか。
人材派遣会社マンパワーのエクゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのマラ・スワン氏は、ミレニアルズの傾向に対し「生き方は昔と比べ断然カジュアルになった」と感想をもらしつつ、「面接というものが生涯の一大事である点を忘れてはならない」と釘を刺しています。自分のスタイルを貫く姿勢はご立派ですが、自由には責任が伴うことを頭の片隅に置いていただきたいですね~。
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